第8話 プラチナとメッキプラチナ、そして

 俺は気が付けばプラチナになっていた。残念ながら、今の俺から見れば、ランクとか、プラチナとか、そういうものではなくなっていた。画面は固定のままだが、たまに非固定にする程度、そもそも、『画面とか見なくなっていたのだ』。この一文だけを見ると、『こいつ画面全く見ないんだな』って思われるかもしれない。最近では、画面を見ていない。ミニマップを見るようになってしまったのだ。


「ち、こいつマップ見てないな。」


 俺はミニマップの情報を重視するようになってから、味方がマップを見てないとき、ピンを出すことができるようになっていた。自分勝手にピンを鳴らすことよりも、全体を見てピンを鳴らす。そう、責任転嫁をされないぐらいの能力が備わったのだ。誰かがすべてを見ている。これはメッキゴールドや普通のゴールド、メッキプラチナには絶対にできない。


「なぜ、俺がプラチナにソロでいるかって?」


 新しく実装されたアイアンは本当に初心者しかいない。あれは初心者に優しい世界だ。悪くないと思う。しかし、シルバーは酷いものだ。会社で手柄を横取りするだとか、隠れてJKを犯しカメラで弱みを握る。そう言った世界だ。奴らは監視されることに弱い。


「プラチナになるなんて簡単だ。全てが見えるからね。」


 俺がシルバーのアカウントを借りてみた訳だが、jgがガンクしているレーンをカメラ非固定にしてみることができる。フェ〇カーさんほどではないが、見ることはできる。折角ジャングルがガンクを決めているのに、midは全く動いていない。回線が切れたのだろう。俺はmidにはてなピンを出してやった。こうすることで俺が監視していると味方全員に伝えたのだ。そして、俺がmidにわざわざ出向いてやるのだ。topから歩いて、遠い遠いmidまで、フラッシュまで切ってやってな。


「ファーストブラッド」


 シルバーやゴールドのレーナーとは、行動範囲が狭く、チャンプによって動ける範囲が異なると思っているプレイヤーが多いだろう。残念なことに、シルバーやゴールドレートに俺が行くと、それがない。『なぜ、ここにこのチャンピオンがいるの?』ってなる時があると思う。それは、大きく分けて二種類あるだろう。一つは、たまたまここにいた。ということと、『どこにいてもその場所に現れることができる』という二つだ。大げさに言ってるかもしれない。俺はこのゲームを独学でやっている。ランクでレーンの動きもある日たまたま見えたものがある。俺はそのレーニンぐに名前がついていることなんて知らなかった。しかし、この方法を一度見つけてその試合は楽勝だった。最初は知らなかったさ。動画を見て名前を聞き、その動画を閉じた。


「だって、もう俺この戦術、自分で気が付いたから見る必要ないじゃん。」


 それに初心者が見てもわからないだろう。その戦術とは、『フリージング』、初心者がこれを見よう見まねでやると大変なことになる。メッキプラチナとかもやっている。HPを滅茶苦茶減らしてね。


「馬鹿なプラチナだ。ダイヤでも見かけるけどね。」


 だが、独学していた俺にはそれ以外の戦術が見えていた。最初は動画を探したさ。でもどこにも見かけなかった。JPに気が付いている人もいるかもしれないし、マジでいないのかもしれない。プロチームに入っている人たちも知ってるか怪しいものだ。プロの試合はソロQではないから、プロの試合を見ていてもお目に掛かれるものではないだろう。それとも、『スノーボーリングというものがそれなのかな?』。ここではまだ言わないことにしておこう。


「さて、給料泥棒や揚げ足を取るだけのゴミ人間で溢れているシルバーで遊んでやるかな………」


 俺はsupとmidで遊ぼうと思っていた。まずはsupだ。adcはイキりプレイヤーでどれだけHPが無くても、ミニオンを押し付けられていても、集団戦が怒る場所へと出かけている。自分の経験値を捨ててでも、俺はまず、こう思った。


「すっげぇ馬鹿なんだな。」


 俺はadcの代わりにCSを食っていた。しかし、おかしいことに気が付く。


「あれ?相手のよりが悪い。これってもしかして」


 ミニマップを見れるようになってからシルバーのレートでこんなことを感じ取ることができるようになっていた。


「敵のよりがない!!? こっちのadcはバカだが、敵はもっと馬鹿だ!!」


 そう、そこでの戦闘に俺よりもよりが早いはずの敵が全く現れない。後から遅れてやってきたように見えるかもしれないが、そう言う訳でもない。結構考える回転がはやくなり、本来は相手が4人集まってもおかしくない場所が戦場となっていた。俺が駆け付ける頃には負けているだろう。そう思ったが、俺の方が早く着いた。supでCSを食っていたのにね。


「レーン戦も温ければ集団戦も温い。」


 この試合は余裕だった。次の試合もその次の試合も、余裕な試合しか続かない。そして、暴言を言わせない。全てを見ているが故に、本当にダメな奴がレポートされる。


「俺がここにいたら、悪人共も口出せないんだな………」


 責任転嫁のピンも出て来た。俺がその前にピンを鳴らしている以上、見苦しいだけだ。チーム全体が悪人一人にヘイトを集める。


「かつて、手を焼いたシルバーだったが、やはり、生まれた時からクズとそうでないものって決められているんだろうか………」


 俺は13連勝してアカウントを返してやった。


「もう俺にはシルバーのレート帯は遊びでしかない。」


 そういってアカウントを返してやったのだ。弱すぎる。俺がどこにでもいるゲームというのがまるでチートの様なものなのだろう。シルバーレートでも数をこなせば数回は負けるかもしれない。トロール実況者も存在する。トロール実況者が存在した時、俺はレーン戦でたまたま相手をぼこぼこにして、AKFさせてしまった。


「おいおい、このソラカトロール実況者の〇〇〇〇じゃんw」

「無理無理、この試合でトロールしても俺が相手をAFKさせた。お前がどう頑張っても負けないんだよね~w」


 偶然トロール実況者の放送をちらっと見たのだ。そいつの名前は記憶の片隅に眠っていた。そいつは必至でトロールしていたけど、相手も四人しかいない。そして、俺が一人でインヒビターを破壊してしまう。これにより、俺が何の心配もないどころか、遊んでいくことができるのだ。


「メッキプラチナによろしく………」


 俺を晒上げるメッキプラチナは多い。メッキプラチナの代表と言えばジンク〇ーガールになるのだろう。ジンクスは強い。しかし、それを使って勝てない。そんなプレイヤーらしい、プラチナ、レーン戦はこう感じる人が多いようだ。


「圧力が凄い。」


 ちがう。殺意がある人間は弱い。俺がレーンに立つ心境は、殺意ではない。相手の懐にいるだけ、何も考えず、手の届く距離にいるだけ、そこで相手が攻撃をしてくる。痛みなんて感じない。相手がバカなんだなと見下す感情の方が強いからだ。


「ここで相手が戦いを挑んでくる。馬鹿な奴だ。」


 威勢だけのレーナーはシルバーやゴールドまでと思っていたが、プラチナにもシルバーみたいなやつがいる。全体チャットで俺はこうチャットしてやった。


「ぎりぎりで勝てたわ。」


 白々しいほどの嘘である。しかし、メッキプラチナは今度jgを連れて来る。


「ぎりぎり勝てたわ。」


 ダメージ計算、それもしやすい相手だったから余裕だった。試合が終わった後で相手が俺にチャットしてくる。


「お前スマーフか?」

「俺はスマーフでもなんでもないソロでプラチナになったプレイヤー、それだけだ」

「こいつ晒されてるやつじゃん」

「俺はメッキプラチナに嫌われているよ。だって、あいつら弱いから、お前らみたいに、そんな腕で何でプラチナにいるの?」


 このチャットで相手のチームは俺にチャットする訳でもなく、スコアが酷いそいつらにチャットし始めた。


「本当だよな!! こんなゴミがなんでプラチナに居るんだよ!!」


 俺はそのチャットに対してこうチャットしてやった。


「プラチナのメッキを身に纏ったシルバーなんですよそいつら」


 JPのプラチナはシルバーがメッキを付けたようなものだ。中には本物もいる。メッキプラチナはゴミが地位や権力を得たような存在だ。社会に出ればこういうゴミは多い。悪いけど、その代表がスタ〇ミさんと言っても過言ではない。彼は弱い。彼が上に上がれたのはduoなどのブースティング、動きを見ていると弱すぎる。プラチナメッキを身に纏うシルバーだ。これは侮辱ととらえる人も多いだろう。しかし、メッキでないプラチナの人間から見ればわかる。JPにメッキで無いプラチナは数少ないだろうけどね。


「これが噂のスタ〇ミ??? 弱すぎる!!?」


 勝率を見てみれば負け越している。存在自体が足手まといでしかない。彼が強いのはlolではない。囲いだ。囲われているだけの王子様、甘ちゃん、そんな感じだろう。修羅の道を知らないおぼっちゃま、そんな人間を上に置く、これが日本人、彼、知らなかった。俺がこんなにも日本のメッキプラチナが嫌いになっていたとは、シルバーみたいに弱いプラチナは通報して排除する。これは当然のことだろう。しかし、流石にプラチナレートになると、ソロでプラチナにいる奴らから全く強さを感じない。それなのに殺される。


「こいつも俺と同じ実力なのか、或いは、俺よりも強くてこんなメッキプラチナに埋もれているのか………」


 強さがわからない奴も存在する。トロールのように見えて信じられないくらい強い奴もいる。メッキプラチナは見れば簡単だ。


「あ、シルバーがいる」


 この謎の強さを持った連中の中、どう戦えばいいかを考えなければならないようだ。だが、ダイヤになろうと思えばいつでもなれる。それは隠れopであるダイ〇ナこのチャンピオンはダイヤが保証されている。ナーフ来る前にダイ〇ナへと逃げれば余裕でなれるだろう。


「そう言う訳で、使っていくかもしれない。」


 俺はニヤリと笑ってダイ〇ナをピックしたのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Lo〇をプレイしてみたら修羅の世界だった(体験談) @sy0602

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ