幸せな夢オチ（笑）

第1話

人生で一番人を好きになったことはありますか？

私は、あります。もう何十年も前の話

あの二人の間には入れないって確信したけれど

ちゃんと言葉にしなきゃ痛みを抱えて今日まで生きなくては

ならない程その人が好きだった。

今はもう会うことがないけれど元気にしていますか？

梅雨の時期なると思い出してしまう

というより雨の日ですね（笑）

その日は今日の様に雨だった

濡れて帰るつもりはとうていなかった

傘を持っていたし

涙を誤魔化したくて濡れて帰った

家にたどり着くまで声を出さずにたくさん泣いた

たまたま家族の帰りが遅くなる日で

誰にも泣いたことを知られずに済んだ

まあ翌日風邪で寝込んだもんだから

濡れて帰るやつがいるか と父に怒られたっけ（笑）

母と姉は察してくれたのか父に適当に話を合わせて

怒らないし、聞かないでいてくれた

今思うと本当に笑える話

とっても、とっても好きだった彼には彼がいた

最初は驚いた。まさかな組み合わせだから

でもね好きだったから目で追っていて気がついた

嗚呼、素敵なカップルだなぁって

入る余地なんてさらさらないなって

そんな間に割って入ろうとした人がいるらしいけど

正直言って無謀なことをって

今でも、羽海野くんは戸熊くんとらぶらぶかな？

だとしたらすごく嬉しいな（笑）

諦めたことが報われる気がするので

自分勝手に迷惑かけなきゃ好きでいるのはいいよね？

想っているだけ連絡もするわけでないし

いや連絡先知らないだけ（笑）←おい（笑）

まあそんなことはどうでもいいや

想い出に浸りながら昼寝しようと

ウトウトしながら懐かしい夢を見た

「よし。今日こそ告白して思いっきり泣いて

風邪ひいて寝込んでやる」

「あんたはバカなの？」

私の決意をバカの一言で終わらせる友人の満奈

「えぇバカですよ？わざわざ雨の日を選ぶおバカです」

開き直って言うと

呆れた声で、ハイハイ。頑張って

そう言って満奈は去っていった

もーって思いながらも周りに誰もいないのを確認して手紙を

靴箱に入れた

【羽海野くんへ

折り入って話があります。

どうしても手紙とかでなく話を聞いてください

信用できないと判断されるなら戸熊くんを護衛にして

来てください。放課後屋上にて

田山】

逆に怪し人感ある内容かと思いながらもそう書いた

そして放課後の屋上

雨だから正確には屋上の出入り口の渡り廊下

緊張して落ち着かないまま待っていたら声が聞こえてきた

「トシはココで待ってて。一応一対一の空間にするから」

そう聞こえたから身構えていたら

「待たせたかな？田山さん？」

私はすんなり声が出ず首を横にふるしか出来なかった

その仕草を見て安堵する羽海野くん

それを見て緊張が少し和らいだ

よし言おう

「おっお呼び立てしてもうしわけありません

来てくださりありがとうございます

一つ前置きさせていただきます

戸熊くんも近くにおられると

思うので聞いてください

今から告白します。自分勝手だとはわかっています

ただ羽海野くんに想いを伝え気持ちに

整理をつけたいだけです」

ベラベラ前置きを話

「言います。私は羽海野くんが大好きです。

怒ってる顔も可愛い羽海野くんが大好きです。

言えて良かったです

では帰ります。」

そう言って帰ろうとする私に

羽海野くんは

「ありがとう。言ってくれて。僕は」

そう言いかけたのを制止するように私は小声で

「戸熊くんが好きなんですよね？痛いほど伝わりました」

そう告げたとたん涙が溢れ出した

「あれ？可笑しいなあー暑い」

謎なことを発しながら猛ダッシュ

そのあとは寝込んでたから曖昧な記憶

体調が良くなって学校に行き下駄箱開けたら

手紙入ってて興奮して熱出して

周りが心配して帰らされたっけな（笑）

【田山さんへ

ありがとう気持ち悪がらないでくれて

ありがとう好きになってくれて

あの後トシが笑ってたよ（笑）面白い人だな

前置き長いしけどちゃんといい人見つかるさ

なんせヒロを好きになるくらいだしって

あのいや（笑）

羽海野】

って惚気かよ！！

思い出したらお腹いたいってあれ痛くない嗚呼〜

「夢だからって」

ガチの夢オチ（笑）ツボった

嗚呼私は幸せだなぁ（笑）

羽海野くんに出会えたおかげだわ。あと戸熊くん（笑）

羽海野くん私は幸せにやってるよ〜恋人居ないけれど（笑）

なんの報告してんだが（笑）さて買い物に行くか

そう思いながら支度して出かけ小さな幸せにその後に

あるとは知らないまま