あぁ言えばこう言う
しらたま。
宇宙人の髪型は7、3分け
地球に人がいるなら他の星にだって人が居たっておかしくないはずだ。
僕はそんなに間違ったことを言っているだろうか。僕はいると断言したわけではない。ただいる可能性は否定できないと言っただけで、クラスメイトの男子諸君は僕を宇宙人と認定した。これはおかしいとは思わないですか、そこのベンチに腰掛け先程から羨望の眼差しをむけているお嬢さん
「うぉぉ、急に振ってきた。ごめんなさいね、盗み聞くつもりはなかったのよ。ただそうね、このドーム状の遊具の上で論説垂れてる小僧がなかなかに滑稽だったものでちょいと暇つぶしに眺めていようかと思った次第で。いやぁ申し訳なかったわ」
申し訳ないと仰る割に小僧だの滑稽だのなかなかに失礼ではあるが、まぁ良いだろう。水に流そう。ではお嬢さんもう一度問うけど良いだろうか。僕の発言はそんなにもおかしかっただろうか
「水に流してくれるのね、それはありがたい。いや悪気100%だったんですけどね、君はなんてKY...いや素直なんでしょう。そうですね、内容については全くおかしいところはないと思うわ。非常に至極真っ当な意見よ。ただランドセルを背負ったはなたれ小僧ん゛ん゛失礼、眼鏡をかけて7、3のいかにも真面目ですみたいな見た目の子がそんなことを大真面目に言おうものなら同じくはなたれ小僧共は面白がって君をいじってくるのも、なんらおかしな事でもないと思うわ」
ん?KYとはなんだ?クッキーよこせか?生憎Halloweenはつい先日終わったんだ、カレンダーをよく確認するといい。きっと次は Christmasの準備が必要になると思うよ、仏教徒じゃなければね。
1度言い直しても"同じくはなたれ小僧"と言ってしまえばその訂正も無意味で虚しくなってしまわないかい?そうかこの見た目のせいで僕は宇宙人と呼ばれてしまうのだね。ということは彼らは宇宙人にあったことがあるのだろうか。でなければ宇宙人が僕と同じように7、3の髪型だと言うことも知らないはずだ
「いやこれまたびっくりだ。賢そうなのは外見のみらしい。そうだね、ハロウィンはつい先日終わったがクリスマスの準備ならハロウィンが終わる前に始まっていたりするね、全くせっかちな奴らだよ。せかせかと準備を頑張る人の労力クリスマス当日優雅に楽しませてもらうよ、仏教徒じゃないからね
あと地味に発音がいいのもやたら鼻についたり馬鹿にされる対象だったりするから気をつけた方がいいね超ウザイ☆」
いやいやこれまたびっくり、お嬢さんの口調まで変わっていらっしゃる。そうか行事事はしっかり楽しめているようだ。その様子じゃ彼氏もろくに出来ず1人寂しく過ごすのが相場だとお見受けしたもので。いやぁ良かった良かった。
さて、スルーされている話を戻そう。一体彼らはどのようにして宇宙人と出会ったのか。彼らは宇宙へ行ったのか?はたまた宇宙人がこちらへやってきたのと遭遇したのか?
どう思いますかなお嬢さん
「今の私がどういう状況なのかわかっての発言ならば今すぐライフル調達してそのドーム上から撃ち落としてやりたい気分さ。彼氏なら今若い化け猫を連れてランデブー中よ、それこそライフルでまとめて脳天かち割りたいくらいね。そうねぇそこのブランコを勢いよく漕いで宇宙に近づいたところで宇宙人とお話したんじゃないかしら。宇宙人さんは7、3ですかーって」
うーこわっ。銃所持禁止の国で良かったと心の底から国の法律に感謝したね。
なるほど、ブランコを使っての交信。なかなか興味深い。一定距離近づけるだけでそんなことが可能だとは、まだまだ知らないことだらけだ。
よし、これで宇宙人と交信してやる
うおおおおおおおおおお
『2人とも何やってんのよ、早く帰ってらっしゃい。かあさんこれから買い物行くけど一緒行くかい?』
「いくー!!!」
えっあ、ずるいおじょ、お姉ちゃん待ってー!!
ねぇお母さん!宇宙人って髪型7、3分けなんだって!
あぁ言えばこう言う しらたま。 @shiratamazarasi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。あぁ言えばこう言うの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます