未言屋の日常

温泉の硝子水

　もう今日は全部やること忘れて、温泉とFGOの周回を無限ループする。

　そう決意して訪れた近場の日帰り温泉。温泉はやっぱり気持ちいい。お盆明けたばかりだけど、雲床が厚く日射しを遮ってくれて、温泉に浸かり湯緩みながら火照る体を撫でる風も気持ちいい。風浴みばんざい。

　その温泉の中に高濃度炭酸温泉もあった。人工で二酸化炭素を溶かして高濃度にしていると説明があった。

　つまり息水か。それとお湯の硝子水。

　体を入れてしばらくすると、気泡が肌の上に一枚重なって纏を作ってた。なにこれ、楽しい。

　これって二酸化炭素の泡なんだよねって思って手で潰すと、柔らかい硝子、スマホの画面に張るガラス保護フィルムを指で押して割った時のような、なんとも言えない硝子の割れる感触がした。

　この温泉は確かに硝子水だ！　硝子が水に解けてる！

　途端に楽しくなった。硝子水と息水の未言巫女がわたしのお腹に乗っかって、なんか残念なものを見る目を向けてきたけど、楽しいんだから仕方ない。