第6話 人類最悪の秘話

 人類の本拠地に向けて走る3人、すると突然


「2人とも止まれ!」


 と、2人にだけ聞こえるような小さな声で命令をする。市門隊長


「どうかしたんですか?市門さん。」


「ん?あぁ、あれを見てみろ。あれがこの世界の人口を3分の1にした。13人の化け物のうちの1人、名をユリウスだ。今の俺たちには絶対に勝てない程の強さだ。」


 それを聞いて碧は、「ゴクリ...」と、唾を飲んだのだった。


「詩乃。他のルートはあるか?」


「すいません。市門隊長

 他のルートは見当たりません。」


「あいつが去るまでここで待機だな...」


 しばらくの間、3人は絶対強者にバレないように隠れるという、死の狭間を行き来する状態を維持することとなったのだ。

 数時間後、


「あいつは、行ったか?」


「行ってねーよ。」


 と、言う声とともに吹き飛ばされる市門隊長。すると、市門隊長が、


「くっ!!2人とも走れ!逃げる事を最優先に考えて行動しろ!」


「は、はい。はぁはぁ、、、」


 返事をして走り出す2人、だが、市門隊長が気になる詩乃。


「やっぱり無理!」


「え!?詩乃さん?」


 反転しユリウスに弾丸を浴びせようとする詩乃、だが、その前に斬り殺されそうになっている市門隊長、それに気づいた碧は、一瞬だけ、頂上の力を発揮するのだった。


「とどけー!!」


「おりゃ!とどいた!」


「ぐは!」


 碧は、頂上の力で市門隊長に斬りかかるユリウスを蹴り飛ばし、市門隊長を抱えて走り出したのだ。それを見た。詩乃は笑顔で碧のあとを追いかけて走った。


 時たま後ろを振り返るがユリウスは立ち尽くしていたのだ。追いかけてくる素ぶりがなかった。2人は大怪我の市門を抱えて、人類の本拠地に到着したのであった。


 本拠地の中に入ろうとすると、見知らぬ爺さんに声をかけられる碧。


「其方は、誰じゃ。何故市門を抱えておるのじゃ。」


 それに対し碧が答えようとすると、詩乃が


「長老、そのような事はあとで宜しいですか?市門隊長は大怪我をなさっているのですよ。」


「うぬぬ、分かった。では中に入りなさい。」


 長老に案内されながら階段を降りていく。碧

 階段を降りるとそのには、幻想的な光景が広がっていたのだ。


「詩乃やぃ、早う市門の治療にかかりなさい」


「あ、はい。」


 長老に言われ動き出す詩乃。

 長老は、碧の方を向きこう言った。


「市門を助けてくれてありがとう。」


 と、言われた碧は横に首を振りました。すると、長老は笑顔で昔、起きた大災害。世界の人口が3分の1になった日の話をし始めました。


 それは、西暦2124年、今より3年程前の事で、突然何処から現れた。13の悪魔は人類の救済と呟きながら、人を殺してまわっていた。人類はそれに対抗すべく、色々な兵器を使ったが、全くに持って通用しなかったのだ。


 だが、人類は諦めなかった。バリケードを築き抵抗をし、地下に人類の存続の為の基地を作り上げ、今も人類は領土と平和を奪還すべく化け物達に挑み続けているのです。


 次回、碧の涙

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

A girl fighting punishment 綺凛 @mmtms45

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ