第13話「最後の謎 光と影の迷宮」
「君自身が最後の謎だって、いったい何を言ってるんだ」
「ある程度見当はついてるんじゃないのかしら?まず、いったい私が本当は何者なのか」
そういってラビリンスは、にっこり微笑むとするおの右手を握った。
「イ、痛い!」
予想以上の力だったために反射的にするおは手を振り払おうとするも、ラビリンスの力は強くて、離れなかった。
「感想は痛いだけかしら?」
「……力強い、というか重いのかな」
するおは結構前から予想していた、ラビリンスの人間としては考えられないような頑強さは、文字通り人間ではないのではなかろうかと。
「あまりにも荒唐無稽すぎて口には出さなかったが、君はひょっとしてロボットではないのか?」
そうあまりにもアニメかマンガな話過ぎて、話を振られるまでは口に出す気もなかったのだが、ラビリンス=ロボットは、する男の心の片隅にはあったのだ。
すると、どこからともなく、いやラビリンスの口元から、いかにも機械音であるピンポンピンポンという音が鳴り響いた。
「正解よ、まあ正確にはロボットではなく、アンドロイドなのだけれどね。ただアンドロイドという呼称もつかいたくわないわね。うん、ぜったいにアンドロイドとは言わないでほしいかな。そうねえ私に名前を付けるなら、間違いなくあれしかないでしょうね」
なんとする男の予想は正解だった。この上なくするおはショックを受けた、まさか自分の好きな女がアンドロイドだったなんて。作者は自分の応援するダンサーがなんと実は男であったという経験を持つが、同等のショックであったろう。
「……それでなぞって言うのは君がアンドロイドっていう答えを出したことで解けたと考えていいのかな?」
するおは気を取り直して訪ねた。
「もちろん違うわ。そして私をアンドロイドと言わないで」
「あぁ。ごめん。」
「さて、最後の謎よ。するおくん、私はある人が世界に残したの唯一の遺産なのよ。そのある人はいったい誰かしら?それがわかれば、私という遺産はあなたのものよ」
「……アンドロイドでも何でも君が好きだといえるほど僕は寛大な人間じゃないからもし当たってもその遺産がほしいとは限らないけどね。まぁでもなぞは解かせてもらうよ。それにしてもさすがに何かとっかかりはないのかい」
「ヒントとは言わないけれど、いままでの謎の一部と、そして私の言葉を精査して♡」
そして、するおは今日あった出来事を思い出した。
「分かったぞ、君を残した人物は!」
一体誰だ!
(実在する人物です、皆様お考え下さい)
カクヨム的脱出ゲーム ハイロック @hirock47
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