平和的未来に僕は期待したい

形世 出流

非日常

こ¥は%$の*%話


なにかが聞こえたが僕にはそれが聞き取れなかった。

今、僕に見えているものはなんなのだろうか。ふとそんなことを考える。目の前で人が殺される、空を飛ぶ、魔法を使う、戦争をする。こんなことはテレビの中でしかありえない。この平和的なような世界で生きている人にとってはそれらがないと退屈という二文字がすぐに僕らの頭を貫く。バラエティーでもはたまた真逆のサスペンスでも全ては非日常を運んでくる。そんなテレビが普及しているのはつまり人間が非日常を求めているからだろうか、平和的な国にいる僕らはそんなのも気にせず生きている。毎日戦争で人は死んでいく、そんなことを考えず生きている。本当の世界でもはたまた仮想上の世界でも。人は誰だって死にたくないだろう。


しかし、人間は非日常がないと死んでしまう。


そう考えた時。後ろから銃声がした。


ああ、ここもそうか。

死にたくないなぁ。

非日常が僕をおそった—————







ナレーター これはテレビの中の話


プチッ


私はテレビを消した。

そして、私は何かに頭を撃ち抜かれた。




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平和的未来に僕は期待したい 形世 出流 @kesei_delu

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