第9話 とおかめ

6:00 起床

8:00 病院に行き、祖母の見舞いに行く。

9:00~15:00 母の住む家で過ごす

16:00 会社にて仕事開始

0:00 就寝


この生活を十何年か続けている。

俺の働く会社はクローンの製作に力を入れている。

元はサイバーテロ対策のソフトの製作会社であった。

しかし、サイバーテロは国によって対策されるようになったため、

クローンを用いて国防軍の人件費削減しようと考え、今に至るのである。

俺には病院に入院する祖母と認知症を患った母が居る。

母には専属の家政夫を雇っていて、その男を母は夫だと勘違いしている。


俺の仕事は自身を元にしたクローンの監視である。

俺のクローンは二体。

一体は祖母と同じ病院に入院させている。

祖母は元気な頃から俺に死に際を見て欲しいと言っていた。

祖母の余命はもう後二週間ほどらしい

なので祖母の余命にあわせ、同じ日まで稼働するクローンをおいた。


二体目は母の介護のためにおいてある

母の記憶の欠損は激しく、精神面も不安定であるため、

家政夫にお願いし、ふたりの子供としてのクローンをおいた。


10日目の今日はクローン一号の稼働最終日であった。

いつものように医者から一号のカルテを見せてもらった。

一号の思考力はゼロに近い状態となっていた。

 

その日の夜

おれは一号の回収に向かった。

一号の思考力低下の原因を調べるため、

二号も回収することが決定した。


病院の前二体の俺がたっている。

「おまえらの仕事はこれで終わりだ。」






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僕の10日間 春レタ @haruleta

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