★★★ Excellent!!!
探偵はポリシーを胸に、今日もオンボロスクーターで水上都市をちんたら走る 村雲唯円
第10話「探偵と老魔術士と誇大広告と」まで読みました。サリル婆さんみたいな茶目っ気たっぷりなおばあちゃん大好きです。それはまあ置いといて……。
本当は最後まで読んだ上でレビューしたかったのですが、如何せんコンテスト終了間際。
冒頭読んだ時点で「はい好き」となったので、先にレビューいたします。続きはコンテスト終わった以降も読みます。
水上都市「アルムウォーレン」のとあるアパート。その一室で探偵業を営んでいる男性・エルメラルド。
とある日曜日。彼の探偵事務所に一人の女性が依頼をしに訪れる。「休みの日は依頼を受けない・仕事をしない」がポリシーのエルメラルドだったが、なんやかんや依頼人の女性に言いくるめられ、渋々話を聞くことに。
「家出をした妹を探して欲しい」という女性からの依頼を受け、それとなく調査を開始するエルメラルド。少女の家出だ、すぐに解決するだろうと思いきや、調査を続けていく内に彼の嫌う「面倒事」が次々と発生し、巻き込まれて――
というのが、大まかなあらすじでしょうか。
こちらの作品、世界観や舞台装置が、刺さる人にはめちゃくちゃ刺さる作品だと思います。僕も最初の一話で心臓貫かれました。
群島から成る水上都市。
近現代のような街並みや生活様式でありながら、魔法や魔術、錬金術の存在が公に認知されていて。
生活用品などは魔術によって動作し。
馴染みのおばあちゃんがやっているのは、寂れた魔術具屋さん。
他にもいろいろとキーワードは出てきますが……どうでしょう? ワクワクしませんか? 僕は書きながらもう一度ワクワクしています。
また、キャラクターたちも人間臭くて、愛らしい。
主人公・エルメラルドはなにかにつけてポリシー、ポリシーと連呼し、自身のポリシーに従って行動を決め、自分をエレガントな探偵であると自負して止まない。
でも貧乏で、休み…
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