第2話
そんなたわいなことをしゃべりながら、わたしと
わたしは、
どうか、こんな薄情な女の体温を覚えておいてほしい。山梨県の春の訪れは遅い。3月上旬と言えども、薄手のコートと手袋は欠かせない。もしかすると、
それでも、
卒業式の日から1週間と3日ほどが経過する。いよいよ、わたしは暮らしたこともない都会に旅立つのだ。生活に必要なものは、先に下宿先に送った。あとは、わたし自身が、大阪の地に赴くだけだ。
ママとパパは涙を流していた。妹はへっちゃらな顔をしていたのが憎らしい。
わたしは電車に乗り、手を振りながら、見送りにきてくれたヒトたちに手を振った。
電車はゆっくりと動き出す。しだいに、彼らは遠くに見えなくなってしまう。
「ごめんね、
ただ、
わたしは本当にひどい女だ。そんな女が
さよなら、
大阪についたら、電気街に行こう。そして、スマホを新規契約しよう。
わたしは本当の恋を知らない。本当の愛を知らない。
さよなら、
お試しの恋は終曲(フィナーレ) ももちく @momochi-chikuwa
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