番外編 初夜の二人

「直人…」

今日は彼に遊ばれる。先生とは、仕事仲間であり、夫婦である。

「香織、心の準備できた?」

「う…うん」

少し怖い。でも彼なら大丈夫だ。

直人は香織の背中をスッと手で支え、鎖骨の近くにキスをした。

「香織…君とこうしていたかった」

「え?」

少し意味が分からない。普段は仕事の事で忙しいため、あまり会えてない。だから、そのような考えを持っているとは思わなった。

「私もだよ。直人」

「うん、もう始めてもいい?」

「いいよ」

「分かった」

言い終わった後、直人は風呂場へ向かい、シャワーをした。しばらくすると、シャワーが終わった。

「待ったか?」

直人が上半身裸で、下半身はズボンをはいて出てきた。

「ううん、全然」

香織は直人の目を見つめられない。すると、直人が香織を軽く押し倒し、人差し指を香織の唇に当てた。

(え…?何?)

目を大きくさせた香織を見て、直人は少し満足そうに笑う。

「始めるぞ」

直人がそう言うと、香織は上着を脱いだ。

「初めてだから、優しくするよ」

(直人、気を遣ってくれるんだ)

なんだか嬉しい。彼と出会った時から心がホッとしてた。今でもそうだ。

「香織」

「直人」

これから始まる生活。この幸せがいつまでも続いたらいいなとお互いそう思っている。

「君と出会えて良かったよ」

直人は香織にそう言うと、そっと優しくキスをした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

距離 ドーナツパンダ @donatupanda

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ