概要
ゲームに転生した勇者 vs カーチャン
俺の大好物は、母のからあげだった。
「おいしい」なんて言うと3日はからあげを作るもんだから、
ある日「もう作らないで!!」と、ゲームで負けた腹いせに八つ当たりした。
母は悲しそうにして「……そう」とだけ言って、
持っていた山盛りのからあげの皿をそっと冷蔵庫に入れた。
それからは、からあげを出すのに抵抗があるのか食卓に並ばなくなった。
1人暮らしも長くなったころ、実家から珍しく電話がかかってきた。
病院についたころには母の病状は進行していて、しゃべるのがやっとだった。
かつてフライパンを持っていたはず腕もがりがりに痩せていて、言葉が出なかった。
母は最期に、にこりと笑って、口を動かした。
「からあげ……こんど、つくるからね……」
母のか細い声に俺は息がつまった。
やがて、医者と看護師
「おいしい」なんて言うと3日はからあげを作るもんだから、
ある日「もう作らないで!!」と、ゲームで負けた腹いせに八つ当たりした。
母は悲しそうにして「……そう」とだけ言って、
持っていた山盛りのからあげの皿をそっと冷蔵庫に入れた。
それからは、からあげを出すのに抵抗があるのか食卓に並ばなくなった。
1人暮らしも長くなったころ、実家から珍しく電話がかかってきた。
病院についたころには母の病状は進行していて、しゃべるのがやっとだった。
かつてフライパンを持っていたはず腕もがりがりに痩せていて、言葉が出なかった。
母は最期に、にこりと笑って、口を動かした。
「からあげ……こんど、つくるからね……」
母のか細い声に俺は息がつまった。
やがて、医者と看護師
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