第6話 貧困
「パンはいりませんかー?パンはいりませんかー?」
少女は、汚く狭い道に立って、パンの入ったバスケットを肩に提げ、声を張っていた。
「パンなんてどこで手に入れたんだお嬢さん?」
「これは、パパが…」
少女は、背の高い男に声をかけられ身体をきゅっと縮めた。
「う、、、」
男は、苦しそうに唸ると、しゃがみこんでしまった。
「大丈夫ですか?」
そういった少女の顔色が悪い。
その日、貧困街で、千人がなくなったことがニュースや、新聞で大きくとりあげられた。
見えない。 三枝 早苗 @aono_halu
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