人生と言う名のレール

勝利だギューちゃん

第1話

「久しぶりだね。元気だった?」

「・・・うん・・・」

「そっけないね・・・まあ、君らしいけど・・・」

「どういう意味?」

「安心したんだ・・・」

「何が・・・」

「良くも悪くも、あの頃の君でいてくれて・・・」


出会いがあれば、別れがある。

そして、別れれば、記憶は薄れて行く・・・


でも、人生のレールは、どうなるかわからない。

またどこかで、同じ駅を通るかもしれない・・・


そして、その時は・・・

相手の記憶が蘇っていく・・・


人間は変わると言うが、表面上を変える事は出来ても、

中身は変わらない・・・

メッキというものは、剥がれてしまう・・・


だから、自分に正直でいたい・・・

そう思うようになった・・・


人はそれぞれ、人生という名の列車の乗っている。

その列車は、ひかれたレールの上を走る。

行き先は、人それぞれ・・・


いくつかの選択肢があり、そのために自分で選んだレールを。

ポイントで、切り換える・・・


そして、時には休息が必要で、そのために駅がある。

その駅で、懐かしい顔に会うことも少なくない・・・


ある駅に、到着した・・・

発車まで、しばらくあるようだ・・・


隣のホームに、列車が止まった・・・

どこから来たのかは分からないが、ポイントを切り替えて、

この駅に到着したのだろう・・・


すると、向こうから声を掛けてきた・・・


「杉木 裕くん、久しぶりだね。元気だった?」

「・・・うん・・・」

「そっけないね・・・まあ、君らしいけど・・・」

「どういう意味?」

「安心したんだ・・・」

「何が・・・」

「良くも悪くも、あの頃の君でいてくれて・・・」


「ところで、君は・・・」

「やっぱり、私の事を忘れてたんだ・・・」

「・・・ごめん・・・」

「いいよ、気にしないで・・・」


「私は、君の幼稚園の頃の、同じクラスだった。

鈴本真理よ・・・」

「・・・真理・・・ちゃん・・・真理ちゃんなの?」

「うん、思いだしてくれた?裕くん」

「奇麗になったね」

「見かけだけね・・・」


しばしの間、時間が戻った気がした。

このままでいたい・・・でも、そうは行かない・・・


「あっ、私、そろそろ行かなきゃ」

「・・・うん・・・」

「寂しくなるな・・・」

「でも、またどこかで会えるよ」

「本当に?」


彼女は最後に言葉を残していった。

「女の子の感は、当たるんだから・・・」

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人生と言う名のレール 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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