朝日

朝日に浮かぶ影を見下ろすな

俺たちの目は前を向いてるんだ

頭の中で描いてた自分と次第に無気力な自分

差が開きすぎて頭が割れそうだ

だから立ち止まるのはやめたんだ

心震えるものたちに必死に手を伸ばしてるんだ


小さな自信が育つにつれて砕けていったのは小さなプライド

普通が一番という意味を苦汁と共に噛みしめてた

ようやく慣れたビールの味

徐々に薄れてくおふくろの味

進むのはいいが、たしかに忘れちゃいけないものだってあるんだ


枕元に立った夢が泣く

「こんなはずじゃなかったのに」

目を閉じては独り願う

「夢を飛ぶより今を歩く」


夜空に散った流星の涙

足元に咲いた徒花の名前

夕日に泣いて傷心の日々に

生きていくあなたのすべてを

結んでは繋ぎ 書いては叫ぶ

夜を越えては昇る朝日の如く


芸術も日常もさして変わらない

どちらも苦しいものだけど

心で感じて身体で覚える瑞々しさが大事だ


好きなことや憧れてることも

情熱がなければ何も始まらない

たった二文字の本当の意味

馬鹿を笑わない勇気の名前だ


夜空に散った流星の涙

足元に咲いた徒花の名前

夕日に泣いて傷心の日々に

生きていくあなたのすべてを

結んでは繋ぎ 書いては叫ぶ

夜を越えては昇る朝日の如く


誰もが笑う 食えはしないと

そんなことわかりきってる

それでもやめずに進んでく

俺が俺を誇っていられるよう


何がヤバいか、何がすごいか

そんなのいまだわからない

躁鬱にだってなってしまったが

それでも固くペンを握る

血汗流し綴る言葉の柄に誰にも何も言わせはしないと


夜空に散った流星の涙

足元に咲いた徒花の名前

夕日に泣いて諦めようとした日々に

生きていくあなたのすべてを

結んでは繋ぎ 書いては叫ぶ

夜を越えては昇る朝日の如く


11547624番 『双極』P35『朝日』

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雄弁な無音 星野 驟雨 @Tetsu

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