邪帰祭
愛創造
ナイアルラトホテップ
夢――人類が餓えて求めた、地獄と楽園の想像世界――に誰かが堕ちて往った。私はぐわんぐわんと鳴く脳味噌を、諦めたように抱え込んだ。棲み憑いた鬼面の冒涜は、私と共に歩み続ける。足跡を忘れた雪の如く。されど私は私の夢。幻想を記憶する術を知らぬ。故に此度の遊戯は『夢を視た演技』だと思考すべきか。さて。私が彼に出遭った所以を騙り尽くそう――昨日か。一昨日の話だ。真夜中。宙に灰色の靄が掛かり、最果ての星々が地球を嘲笑う頃。私は永劫と刹那の狭間に身を定め、現実世界からの飛翔を試みて在った。おそらく。日々の睡眠不足か、生活の乱れが引き起こした、至極面倒な体調不良だろう。自殺するような、晴れやかな気分で己を翻弄する。貌の無い、滑った皮膚の鬼どもが『御大』を攫うが如く歪んで視得た。総ては私の
私こそがエラブネホテプだ。
邪帰祭 愛創造 @souzou_Love31535
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