ようこそ絶望と言うなの異世界へ
フクロウ
第1話 そして絶望へ
人生、前途多難である。
高校生になってからと言うもの周りを見ればどいつもこいつも夢、夢、夢ってどんだけ将来に希望をもってんだって話だよ。
「……お前らなんかどいつもモブ顔なんだから将来に希望なんてもってんじゃねぇよ。」
俺は机に突っ伏した態勢で誰にも聞こえない位の小声でそう呟いた。
「あんたね、どんだけ周りが苦手なのよ。」
小声で言ったはずの言葉に反応が返ってきた方を見るとそこには幼馴染の南本詩音が立っていた。
「……俺は周りが苦手なんじゃない、嫌いなんだよ。どいつもこいつも似たような顔しやがっておんなじこと言って見分けがつかねぇよ。」
はぁ、とため息をつき呆れたように詩音は俺の椅子を蹴っ飛ばした。
「あんたね、そんなんだから友達はおろか知り合いですら出来ないのよ?」
「は!友達なんて簡単に壊れる関係作って、お疲れさまですね!」
友達何てものは学校を卒業しちまえば会う機会なんて全くなくなる。そんな淡い関係に興味なんてないね。
「はぁ、まぁ良いや。そろそろ授業が始まるから戻るわね。」
「はいはい、もう二度と戻ってくるなよな。」
俺は手を振り振りながら詩音を見送った。
そもそも、あいつはなんで俺にいちいち付きまとうんだよ?確かに子供のときはあいつと仲が良かったが今はそんなんでもない。
「……変なやつだよな、あいつ。」
そう呟くと扉を開けて担任が入ってきた。俺は担任が入ってきたのを見てまた机に突っ伏して目を閉じた。
……………………………………………………
この後起こる出来事に俺はこのまま一生目覚めなければ良かったとそう思うことになる。
何故って?そんなの決まっている。俺が目を覚ました瞬間の光景は…………まさに地獄だった。
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