主人公は現代の日本から異世界へと飛ばされた少女アカリ。(この飛ばされ方も物語の根幹に関わってます)……なのですが、彼女が所属することとなる傭兵団も、キャラの立った面々がひしめいており傭兵団自体にもついつい思い入れが強くなってしまいます。(ちなみに私はギースとジュールとムト君がお気に入りです)
その傭兵団がたどる運命、そこからアカリがどういう道を選びどのような結末を迎えるのか……。読む手が止まらず私は二日で最新話まで読破してしまいました。
この物語は主人公アカリの成長と復讐、それとともに明かされるであろうこの世界の謎が絡まり合って進んでいきます。
知略がぶつかり合う人間同士の戦い(この駆け引きがとても面白い!)と、もう一つの読みどころはドラゴンとの戦闘です。圧倒的な力でこの世界に君臨しているドラゴンたちとの戦闘シーンは、人間との戦いとはまた違った迫力です!(こちらもどきどきハラハラで面白い!)
そしてとってもこわいスライムが出てきます!ドキドキ……
読み応えがありつつも、高い文章力でどんどん読めてしまいます!
世界観を構築する過不足ない説明も、上手くストーリー展開に溶けこませているのでわくわく感を邪魔されることなくすんなり入ってきます。
なにより読者に息をつかせる暇を与えない次々とやってくる試練!物語の始まりからしてかなりの絶望的状況なのですが、それでは足りないとばかりに手を変え品を変え主人公たちを苦難が襲います。
そしてそれに伴って少しずつ見えてくるこの世界の謎と、複雑な人間関係!!(これもすごく気になる!)
硬派なストーリー展開ですがキャラにも文章にもユーモアがあり、決して重たくはありません。辛い展開もありますが、それを超える登場人物の逞しさとしたたかさで読者は引っ張っていってもらえます。
書きたい事が多すぎて、なんだか纏まりのないレビューになってしまいました……。
様々な要素が硬度に絡み合った物語は読んでもらわなければ伝えるのが難しいです!ですが読んで損はないです!
ただ一点、注意すべきことは読み始めるとなかなか止められないという事。私は空が白んでくる頃まで読みふけってました……。