たった一回のミスで、たった数秒の遅れで、それまでの全てが水の泡になる。最初からやり直す羽目になる。
とてつもなくシビアな世界に身を置く主人公の心は、甚く荒んでいました。
そんな中、彼はとある決意をします。これまで堅実なプレイを行なっていた彼からは、想像もつかないような挑戦でした。
それにより生まれた、美しき『正のスパイラル』は、正に圧巻です。
『挑むこと』の大切さを説いてくれているように思えました。また、競技における観客と選手の関係とは、こうあるべきなんじゃないか。そのように考えさせられる内容でもあると感じました。
ライバルはもちろん、観客や自分自身。方方と火花を散らせながら、刹那へと挑み続ける。
手に汗握る、彼の熱き生き様。どうかその目に焼き付けてください。