幼女転生〜異世界に転生したみたいなので全力でやりたいことをやるのです!!〜

水月 鏡花

第1話

ジリリリリ!!


「うう? うるさいのです.....」


私は部屋に鳴り響く地獄の鐘を止めました。


時計というのは幸せに寝ている私をまるで鬼と化したお母さんのように容赦なく起こして来ます...... なぜ人はこんなものを作ったのでしょうか? 私には理解できないのです。


「奏!! 今日は約束の日よ!! 早くお金を渡しなさい!!」


またうるさい人がなにか言ってます......

あ、一つだけ言うと私はあんまり親とは仲が良くありません。それに私はいわゆるニートと言うやつです。 毎日自分の好きなことをして生活しています。


でも、さすがに親のお金だけで暮らすのはあまりにも無謀というものです。


だから私はお金を稼ぐために投資を始めました。最初は失敗もありましたがやり方さえ覚えてしまうと簡単です。 今では月に数百万と稼げています。


そしてある時、私はお母さんに言ったのです…... お金を渡すから私の生活に口を出すなと。すると、何を思ったのか私の顔を引っ張ったいて来たのです。 そして私にむかってアナタがそんなだから私が周りに避けられるやら夫に逃げられるなどのことを言ってきました。


そして私が持っていたお金をとって出ていったのです


私は気づいたのです。 結局私はいらない子だったということに。愛の無い子供など親にとって見ればただの道具でしか無いということに。


それから月に数十万円渡して今の生活を手に入れたわけです。


ただ母は周りからのイメージを守るためにきちんとした母親を演じているのです。


私は部屋の中にある鏡を見てその中にいる私に問いかけました。


「なぜあなたは生きているのですか? こんなにも色も無く、ただただ寒く真っ暗な何も無い世界で ...... なんて何を馬鹿なことをしてるんですかね? 鏡の中に話しかけるなんて私もついに壊れちゃったのでしょうか...... でもなぜか、今はそれすらも心地いいですね」


私はとっくに限界だったのかも知れません...... 私が生きたこの15年間、 誰にも愛されず友達と呼べる人もおらず、親が快適に生活できるための道具でしかなかった。


考えれば考えるほど私の心は音を立てて崩れていく。


私はただ認めて欲しかっただけなのに...... ただ、愛して欲しかっただけなのに......


私はもう疲れました...... 今日はまだ起きたばっかりですけどもう眠たいです。


ああ、そういえば読んでいた本は異世界に転生してましたね。


いいですね? 本当にできるのなら私もしてみたい... そしてこの場所から連れ出して


「いいよ。あなたを連れ出してあげる。 鳥籠に入れられた青い鳥も綺麗だけどやっぱり羽ばたいている方が美しいもの」


私の意識はその声を聞いたあとスッとロウソクの火が消えるように無くなった。

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