緊迫感と、どこか懐かしいゆるさが同居するサイバーSFが本作だ。
綿密な知識に裏打ちされた世界の構築や用語。
このままでは固くなってしまいそうな物語を、とても柔らかくする文章の構築と、ワクワクするストーリー。
現在更新されている分だけども、非常に面白い。
そこに加えて、メイドロボ(TSF)、ハッカー、オートマタなど、心をくすぐる言葉が出てくる。
何より白眉なのは、その文体だろう。
ここで詳しく言及することは止しておくが、ゼロ年代以前、そして以降のサブカルに身を浸してきたものには、たまらない感じになっている。
こういう表現をしている理由を、ぜひ読んで確かめてほしい。
オススメの一作である。