歩く
梅練り
疲れ
どこまで歩けばいいのだろうか。
どこまで歩けば皆の拍手に包まれ笑顔でゴールテープを破る事が出来るのだろうか。
今までどれ程の歩者がその道の途中で立ち止まり、動く事さえ諦めたのだろうか。
一歩を踏み出す毎に上げた脚が鉛の様に重く、前進する事をより強く拒む。
僕はもう歩きたくない。
関節は軋み、筋肉はこわばり、頭は朦朧とする。
永遠の脱力感の中で歩みを進める気力も、残っていない。
歩く事を
辞めてしまいたい。
マグロの様に進む事を諦めてしまいたい。
そうしたらこの汚れと醜さが混ざった器から解放され、僕は何も感じる事の無い完璧な平穏を取り戻すのだ。
歩く 梅練り @umeneri_gohan
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