中国地味三県活性化会議

暗黒星雲

真夏の自宅会議

 ここはピー太の家。今日は友達二人遊びに来ている。

「暑いね」

「暑い」

「お待たせ」

 ピー太が冷たい飲み物を持ってきた。ペットボトルのキリンレモン。

「待ってました!!」

 ネッコちゃんが最初に受け取る。

「ネッコ早いよ」

 と言いながらにゃんちーも受け取る。

 三人そろってふたを開けると、プシューっと心地よい音が響く。

「いただきまーす」

 喉が渇いていたのだろう。皆、ゴクゴクと飲んでいく。

「ぷはー。生き返るわ」

「そうだね。生き返る」

 二人の言葉に頷きながら、ピー太が話し始める。

「今日集まってもらったのは他でもない。中国地方地味な三県をどうすれば活性化できるか。これを話し合う為の会合だ」

「あー、そんなの無理無理」

 ヘッドホンを付けノートに何か書き始めるネッコちゃん。にゃんちーも勝手に本を読みだした。

「自分たちゆるキャラがせっかく集まったんだから、各県代表として意見を交換しようよ」

 たった一人まじめなピー太。しかし、他の二人は自分の世界に入り込んでしまった。

「ネッコちゃんは何してるの」

「私は小説書いてます。主人公の女の子が神話の時代に転生して女神様になるっていう物語。今いい所だから話しかけないで」

「それは後で書けば?」

「ダメ、乗ってる時に書かなきゃダメなの。これでも島根を舞台に島根のJKが活躍するんだからアニメ化されたら島根はえらいことになるんだよ。だから邪魔しない」

 ネッコちゃんに言い負かされたピー太は矛先をにゃんちーに向ける。

「にゃんちーは何してるのさ」

「萩ものしり博士検定の勉強だよ。何で俺をここに呼んだんだよ。俺ってさ。山口じゃなくて萩のゆるキャラ。それなのにこないだ萩ものしり博士検定に落ちちゃったんで立場が危ないんだ。邪魔するなよな」

「にゃんちーはさ。萩が大河ドラマに何回も出てるからって鼻が高いんじゃないの?」

「写真見ろよ。俺、鼻低い」

「その鼻じゃないんだけど」

「活性化だよな。俺に一ついい案がある」

「何?」

「人口を増やせばいいんだよ。山口、島根、鳥取の三県は過疎化が進んでいる。ならば逆の事をすればいい」

「あ、分かった」

 突然、ネッコちゃんが手を挙げた。

「避妊を禁止すればいいんじゃないの?」

 トリピーとにゃんちーは顔を見合わせる。

「いや、それはJKの意見としてはマズイんじゃないの?」

「そうかな?」

「倫理的にアレな話だな。俺の意見は過疎地ではエロ解禁にするって案だ。そこではモザイク無しのAVが見れる。都市部はダメ」

「にゃんちーもダメだよ。ちょっとエロいのから離れようよ」

「硬い事言うなよ。エッチしなきゃ子供は出来ないって知ってるだろ。だからエッチを奨励する何かをするんだ。その一つが映像モザイクの廃止」

「避妊しなかったら子供沢山増えると思うよ」

「もう、エッチから離れようよ。収拾がつかないじゃないか」


下ネタについていけないトリピーは困り果てたのだった。

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中国地味三県活性化会議 暗黒星雲 @darknebula

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