恋心が動く一瞬を切り取った短編。恋に落ちる瞬間、恋が終わる瞬間、それぞれ世界の色ががらりと変わる様子が、美しい言葉で紡がれる……。
抱くときめきと、儚い思いが短い詩的な文に表現されている。ただひたすら文字を並べなくても感情は伝わるのだということを教えてくれる作品だ。
甘酸っぱい、誰しもがしたであろう憧れの恋がセオリーどおりに、独特の文体で描かれる