オーソドックスな魔王討伐に時間旅行と並行世界を組み合わせた意欲的な群像劇。

(異フ)49.たましいと記憶の旅(作:古都旅人 様) ※完結お疲れ様でした※

『第9話 勇者が発つまで』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886683946

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886683946/episodes/1177354054886686854



 勇者一行の幼き頃のエピソード。

 魔王を倒すという気概が、後々の悲劇の元となる。


> だが、彼のたましいは……

 勇者と言う殻をかぶっている彼の、その、中核は……

 クエト、あなたは、臆病なんでしょう? あなたは、勇者の器ではない。あなたは、勇者という周囲の期待を受け、勇者を必死に演じようとしている。

 ドレスにはそれが見えるのだ。



 勇者の資質について疑問を抱くシーン。その理由が「たましい」にあるとするのが新鮮であり、この作品の特徴だと思う。

 ドレスの言葉は真実であっても、期待に染まった周囲は――クエトの母親ですら正面から取り合ってくれない。このことが、彼女の今後を決定づけたと考えると、何とも切ない。

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