『恨み』で喪い――その果てに得たものは。

(現フ)16.かわのほとりのみ(作:所為堂 篝火 様) ※完結お疲れ様でした※

『泣いた鬼.一』について感想書いてく


(作品URL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885901037

(エピソードURL)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885901037/episodes/1177354054885908427#end



 過去、母から聞いた、本当の強さの一端を知るエピソード。

 しかし、当時からキョウはこんな子だったのか。


>キョウ、強さなんていらない。刀の扱いが上手いだとか、力持ちだとか、そんな強さは本当はいらないんだ。そんなのは本当の強さじゃない。

 目の前では真面目に聞かない振りをしていながらも、その言葉は俺の胸に深く残った。

 本当の強さじゃない。そんな言葉にぶっきらぼうに頷きつつも、ならば本当の強さとは何だと、心の中で何度も問うた。

 許す強さ……。キョウ、例えば、許すことも強さなんだよ。


 ここまでぶっきらぼうな姿で描かれてきたキョウなので、過去のこととはいえ、『真面目に聞かない振りをしていながらも、その言葉は俺の胸に深く残った。』の一文が印象深く響く。

 また、『例えば』の言葉を添えたところも好き。許す強さに、何と言うか、「ちょうどいい」説得力がこもったような感じがした。

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