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　支えるヒーローの無事と死を同時に願ってしまい、葛藤する青年のエピソード。

　彼らの立場だからこその悩みであろう。

＞歪んだ形でこそあれとても近しい相手の死を、心の底から熱望している自分自身を司は恐れた。

「ヒーロー」ではない彼が抱く二重の恐怖。

　死と、自分自身。

　ヒーローが感じるそれと比べるのなら、程度の大きさに差はあるのだろう。

　けれど、ヒーローでない者にとって、それらの恐怖の感じ方はヒーローと何ら変わらないのだと思う。

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