第22話 リアルでは医者嫌いなのに小説では結構好きかも
ボクは医者が嫌い。だから、余程のことがなければお世話にならない。
会社の健康診断で微妙な結果が出ても、何だかんだ理由をつけて先延ばしにする。半年後の健康診断で明らかに悪化していたら、やっと重い腰をあげる。
大雑把&気弱な性格がそうさせているのかもしれないけれど、「長生きできないタイプ」と言わざるを得ない。
もともと医者が嫌いなのは、病院の雰囲気が好きになれないから。
白を基調とした明るい内装で、静かな環境音楽が流れていて、スタッフも笑顔で明るく迎えてくれる――にもかかわらず、なぜか「暗いイメージ」が払拭できない。
ボクにとっての病院は「生」と「死」が存在する場所。その二つが入れ替わり立ち替わり訪れるような場所。
もう少し言えば、生と死は隣り合わせに存在していて、電気のスイッチをONにしたりOFFにしたりするように、
念のために言っておくと、過去にトラウマがあるわけではなく、先入観を抱く要因もない。
ただ、病院や医者に対する印象がどうであれ、病院へ行くのが遅れたら治る病気も治らない。それは紛れもない事実であって、医者嫌いはプラスに働くことはない。
自分でも、一刻も早くこの「医者嫌い病」を治すべきだと思っている。でも、治すためにはその筋の医者に相談する必要がある。そう考えると、「鶏が先か卵が先か」ではないけれど、不治の病であることは決定している。これも運命だと思って諦めようと思う――などと、病院へ行かないよう仕向けてしまう(笑)
閑話休題
こんな医者嫌いのボクだけれど、なぜか医療に関係する話を結構書いている。
カクヨムに公開している作品を見ても、五万文字以上の中長編六作の中に、いわゆる医者がメインキャラとして登場する作品三作が含まれる。
①死神に選ばれた女
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881411591
②ドクターの夢 Old Boy Meets Girl
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881090847
③Балансеры -バランサーズ-
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884477747
①は主人公が女検事でメインテーマも医療関係ではないことから、医療に関する専門的な記述はほとんど出てこない。それに対し、②と③は主人公が医者でありリアリティを持たせる意味で専門的な記述がかなり登場する。
今思えば、医療についてズブの素人がよく書いたと思う。自分で自分を褒めてあげたい(笑)
ボクは法学部卒で文系を絵に描いたようなタイプ。医学や生物学を勉強した経験もなく、医療に関係する仕事に従事しているわけでもない。加えて、医者や病院が大の苦手ときている。
そんなバックボーンからは、とても医療系小説にはつながらない。
正直なところ、自分でも不思議に思う。
ボクが医療小説を書くことになったのは、以前ネットで知り合ったドクターがきっかけ。アメリカで医療活動に従事されている彼のブログで、夜な夜な医療の話を聞いているうちに触発されて、②のベースとなる話を書くに至った。
ちなみに、③は第三回カクヨムwebコンのために書き下ろした作品で、ある日突然、アイデアが降ってきた。うれしい反面、ちょうど仕事が多忙な時期と重なったため、睡眠時間を削って自転車操業での執筆となった。
こんなこと言っていいのかどうかわからないけれど、②も③も医療に関する記述はそれらしく書かれているものの、正確かどうかは全く自信がない。
ただ、この手の小説は、読者がリアリティを感じなければ白けてしまう。駄作と化す可能性が高いと言っても過言ではない。
そんなわけで、それらしく伝えることに細心の注意を払った。「嘘もばれなければ真なり」。そんな言葉がボクの格言となっている。
医療系小説の執筆は、専門的な知識や経験を有する方以外は手を出すのが
医学的知見の裏付けがあるに越したことはないけれど、リアリティを持たせさえすれば、「なんちゃって医学」でも問題はない。実践したボクが言うのだから間違いない……たぶん(笑)
ボクはリアルでは医者嫌いだけれど、小説では結構好きかもしれない。
理由は……あくまでボクが第三者だから?(笑)
RAY
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