彼
いつもの帰り道
新しい花屋を見かけた
特別好きなわけではないけど
気になったので店を覗いてみた
「いらっしゃいませ~」
店の奥から店員の声がする
店の隅にちょこんと置いてあった一つの鉢が気になった
「これはなんですか?」と聞いてみた
店員は奥からでてくると説明を始めた
「こちらは多肉植物のなんとかといって
うんたらかんたらでなんたらかんたらなんですよ」
正直何をいっているかわからなかったが
最後の一つというし、それほど高くもないし、買うことにした
押し売りされたわけでもなく買ったのは自分だが予想外の出費
「ちょうど部屋に緑が欲しかったんだよな」なんて
言い訳を呟きながら家路についた
帰宅早々
多肉植物を窓際に置いてみた
その小ささもあってか可愛らしく見えた
最初はさほど興味もなかったものの
毎日 日に当てたり
たまに水をやるのが楽しくなった
栄養のある土をいれてみたりもした
自分を癒してくれるものになっていた
ある日 花が咲いた
とても嬉しくて微笑んだ
「ありがとう」
小さくて綺麗な花だった
笑顔の花 @namekun
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