第15話大当たり
次の日、兄妹が宝くじの当選番号を確かめると、
一億円が当たっていた。
「やった!このお金でみんなで一緒に住む家を建てよう!
あのカンガルー君に感謝しなくちゃ。」
と妹は言った。みんなには、ブーブとトン子の夫婦も含まれていた。
2匹は山に隠れていたが山はトン子にとって住み心地がよくなかった。
「このイノシシに出会えなかったら、こんな幸運がめぐってこなかったね。」
と兄はブーブの頭をなでながら言った。
やがて立派な家が完成し、全員移り住んだ。
たくさんのイノブタが生まれた。
動物たちは室内を自由に走り回っていたが
汚さないように猫用のトイレに用を足していた。
そのうち動物を保護する活動を始め、
猫や犬がたくさん家に引き取られてごった返すようになった。
ブーブたちは猫と仲良くなったが、犬は怖かった。
「犬と猫とブタ、それぞれスペースを分けて飼おう。」
と兄が提案し、実行された。
「イノブタは気性が荒いから怖いわ。」
と近所の人に言われても兄と妹は気に留めなかった。
ブーブは外見を豚に近づけようとしてみたがうまくいかなかった。
「毛を剃ってもピンク色にはならない。残念。」
不思議と運がめぐってきて、親が早くに死んでしまい、
今まで貧乏だった兄妹は投資がうまくいって億万長者になった。
カンガルーは雲の隙間から地上を見て
「めでたし、めでたし。」
とニコニコして言ったのだった。
豚恋物語 ミミゴン @akikohachijou
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