第3話
「あっちから入れるよ」
彼はそう言って私の手を引いて
生い茂る草をかき分け
川岸へ進む。
対岸には花火の筒が立っている。
「寝転んだ方が見やすいよ」
敷物がないので、汚れるのが気になるけど
頭の部分だけハンカチを敷いて
仰向けに寝る。
ドン!
地響きを伴う大きな音
ひゅるひゅるひゅるという打ち上げ音
パンバチバチバチバチという破裂音
視界の全てが花火に覆われる。
火薬の匂い
落ちてくる火の粉。
何度か花火大会には行ったけど
こんなに間近で見たのは初めてだった。
大きな音で会話がままならない。
花火が上がる度
辺りが鮮やかに照らされる。
花火が終わっても
耳がキーンとおかしな感じだ。
「また来ようね」
23の夏
ノスタルジー ぴおに @piony
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
関連小説
親父の説教部屋/ぴおに
★62 エッセイ・ノンフィクション 連載中 39話
思うことを書くノート/ぴおに
★18 エッセイ・ノンフィクション 連載中 65話
音楽祭/ぴおに
★19 エッセイ・ノンフィクション 連載中 64話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます