元旦は天文学的に何のトピックもない一点(グレゴリオ暦)。

歴史、天文、宗教、政治を縦横無尽に駆使して、『暦』について解説してくださる本作品。
「太陽黄経280°」の最後の一文がものすごく好き。
確か、古代エジプトの一年はシリウスが現れた日に始まると思うんですが。
現在我々が使っているグレゴリオ暦の元旦は、何のトピックもない(笑)。

『天地明察』の渋川春海が、貞享暦作るのに苦労していたなぁ、とか。
児童書『ティバルドと消えた十日間』が、主人公の少年の誕生日がユリウス暦からグレゴリオ暦に変わる際になくなっちゃう話だったな、とか。
いろいろ思い出しながら拝読して、楽しんでいます。

……計算機の中で日付を扱う際、「修正ユリウス日」って出てくるんですよね。
今、グレゴリオ暦使ってるのに。
さらに「修正」って何だそれ、と。

暦は面倒くさくて、でも歴史的経緯を知ると面白いです。