第16話 謎解き二への応援コメント
中盤くらいから「この作品は伝奇風味で味付けした謎解きミステリではなく、本格ミステリ風の伝奇小説ではないか」と感じていました。
だから解決編において、葉月が犯人であるという手がかりがこれほどたくさん明示されて驚きました。伝奇小説であると同時に、立派に本格ミステリでしたね。
謎解きとしては、私自身は全く真相に気づけませんでしたが、でも途中から「根拠はわからないが、おそらく犯人は葉月なのだろう」という雰囲気は感じ取っていました。2時間ミステリドラマで主演女優が犯人、みたいな感じで。「主演女優」の雰囲気があったということは、それだけ葉月がメインヒロインとして上手く描かれていたことになりますから、これは小説としてプラスの部分だと思います。
第18話 謎解き四、そして旅立ち(最終話)への応援コメント
私は横溝正史や江戸川乱歩あたりが好きなせいか、こうした出生の秘密みたいなものも、ミステリの王道と感じました。でも読んでいる時は「君は重蔵会長に似ているね」のあたりで「もしかして?」と思ったはずなのに、その後すっかり忘れていました。髪の毛の件と結びつけて考えることもなかったくらいです。自分が長編ミステリを書く時はほぼ毎回のように「出生の秘密」を入れてしまうのに、いざ読者の立場になると、案外気づかないものですね。
しかもこの作品では、その「出生の秘密」にも一捻り加えられていて、そこも凄いと思いました。
最終話なので、全体として一言。
他にも凄い点がたくさんあり、本当に素晴らしい作品でした。自主企画経由で読んだ作品だったので、詳しい感想は企画参加作品のまとめリストの中で書いておこうと考えていますが、それとは別に、短いレビューも書かせていただきたくなるほどでした。