第12話今度も・・・

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

「熱くないかな」

「熱いだろう、直接、熱湯は」

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

「熱くないの」

「熱いさ、絶対、絶対」

「・・・・」

「・・・・」

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

「直接じゃ無くても、他に方法はないのか」

「方法、方法、簡単なのは」

「ラン、ラン、ラン、ラン」

「マル、何、歌ってるんだよ」

ジンとマルが、店長のアンドレが、真似夜にお湯を頭から掛けているのを、観察していた。

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

・・・ちょっと、時間掛かりそう、お湯も半分過ぎたかな

んー、お湯しか無いのか、何かないか、えっとー

「ユメダ、あれ使おう」

「あれっ、・・・あれね・・・あれっ」

ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー、ジー

「あれだよ、ユメダ、分かんない」

「あれ、あっそうか、あれね、分かった」

ユメダは、アンドレ、ジン、マルの横を駆け抜け、今さっき出て来たドアの中に入って行った。

「店長ー、ユメダ、何処か行っちゃったよー」

「そうね・・・」

「ジン、お湯が足りなくなって来た、掛け終わったら、一緒に手伝って」

「手伝うって、何するの」

「揺さぶったらいいんじゃない」

「揺さぶるのか・・・歌でも歌う」

「軽くやって見ましょう、軽くね」

「あっついよ」

「あっちち、あっちち」

「気を付けて、気を付けて、火傷しないでね」

真似夜の身体中からお湯の蒸気が、湯気の様に白黒の煙りをあげていた。

アンドレが、真似夜の背中を支えて、ジンとマルが

両手を交互に持って揺らした。

「お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん」

「ぶらん、ぶらん、ぶらん、ぶらん、ぶらん、ぶらん」

真似夜の身体が、カチカチだった状態から徐々に少しずつ、柔らかくなって来た。

「ねぇ、ジン、もっと、優しくだよ」

「分かってるよ、こんな感じか」

「ジン、マル、背中、皆で、身体を曲げて、押すのよ」

柔らかくなり掛けてる真似夜の身体が、床に両足をだらんと付けていて、丁度、柔軟体操の状態になっていた。

「お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん、お姉ちゃん」

「せや、せや、せや、せや」

「ねぇ、ねぇ、起きて、起きて頂戴」

真似夜の身体が、すっかり柔らかくなったのを見計らって、アンドレは両脇を抱えて

「ジン、マル、両足持ってシャワールームに運ぶよ」

奥の部屋の奥にあるシャワールームに、真似夜を運んで椅子に座らせて壁に持たれた姿勢にした。

「服、脱げそうだよ」

「そうっ、バスタオル、マル持って来て」

アンドレは、真似夜の身体から衣類を脱がして、バスタオルで身体を包んだ

シャワーをバスタオルの上から身体をならすように

吹き掛けて行った。

本当に、こんなに、酷くなるなんて、・・・夢の中で、どうなってるの、目も瞑ったままで、・・・彷徨っているんだ・・・ね

表情が、柔らかくなって来たけど、ドアから出て来た時の表情とは比べにならないな

可愛そうっ

アンドレは、真似夜の髪を溶かす様にさすったり、

頬を柔らかくほぐしたりとしている

「ジン、あれっ持って来て」

「あれを、あれっ」

「あれだよ、あれっ」

「あれっ、・・・あれっ」

「もう、こんな時、あれって言ったら、あれじゃない」

「あれっ、あれかー、・・・どれっ」

「コーヒーだよ、珈琲ー、あれしかないでしょ、

作ってよ、・・・苦いのね、苦いの、こういう時は、苦い奴にかぎるから、苦いの一丁、マスターって奴」

「ふぅー、ふぅー、アンドレ、ふぅー、ふぅー、アンドレ、持って来たよ、あれっ」

「あれっ、・・・何を持って来たのーーーー」

ユメダがドアの中から戻って、持って帰った物は

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・


























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