第二幕全体に対する感想は、こちらに書けばよろしいのでしょうか?
まずは読み手としての感想です。
第一幕は第一幕で完結していながらも、真信・深月・源蔵の物語として「その先がある」という印象でした。特に源蔵関連で、真信の家の方にも話が踏み込んでいきそう、と勝手に想像して。
そんな心構えで第二幕を読み始めたので、平賀家のキャラが一気にレギュラー入り(?)したのは想定通りだったとしても、途中から奈緒中心の物語になっていったのは「ん? 話がシフトした?」と感じてしまいました。本編の続編だと思って読み始めたら、実は外伝作品だった、みたいな。
例えば、この作品が全十五幕の超長編小説だとして、その第二幕がこれだったら「数幕か十幕くらい、こういう話を挟んだ後で、いずれ本筋に戻るのだろう」と思えたでしょうが、この作品は全二幕。だから余計に、第一幕の補完・続編を勝手に期待してしまったのかもしれません。まじりモコ様は「第二幕は、第一幕『カミツキ姫の御仕事』の補完であり、木蓮奈緒の復讐の物語」と書いておられますが、私個人の印象としては、それが5:5ではなく1:9か2:8くらいでした。
……と、こんな書き方をしてしまうと「失望した」というニュアンスに受け取られれるかもしれませんが、第二幕は第二幕で楽しみましたので、そこはお間違えなく。
続いて、一人の書き手として。
とても勉強になりました。特に、第一幕とは違う意味で。
それは第二幕の方が、第一幕以上に「主人公たちが人殺しである」という点が重く響いてきて、復讐がテーマになっていたから。
この点、あえて「読み手として」ではなく「書き手として」の方に入れたのは、自分自身が殺し屋・復讐をテーマとした長編シリーズを書いている影響です。私のは、読者ウケの良くない自己満足な作品なのですが、それでも懲りずに三つの長編を投稿して、さらに頭の中に構想がいくつもある(笑)。そんな『読者ウケの良くない』作品をまじりモコ様の作品と比べるのは恐れ多いのですが、少しでもテーマが似ている部分があると、色々と考えてしまうのですよね。
裏の世界とか復讐とかに関わる小説を書こうとすると、当然、作中の登場人物たちの「悪事や復讐に対するスタンスの違い」みたいなものも重要になってくる。それぞれ主義主張の違うキャラクターを色々と書くためには、作者自身が「色々と異なる、主義主張」を頭の中に想像できていないといけない。殺し屋とか復讐とか、現実では絶対に(ほとんど?)やらないことなので、実体験の活かせない『想像』ばかりになってくる。
自分が作品を書いていて、そんなことを考えていたので、この作品(特に第二幕)で描かれたキャラクターたちの「考え方の違い」は、興味深く読ませていただきました。
そんな意味で『とても勉強になりました』というわけです。
作者からの返信
コメント&ご評価ありがとうございます。
そうですね。当初第二幕では奈緒の結末まで進めるつもりはありませんでした。もっと間にやるべきことがありますし、真信達の物語を重ねてからでもいいはずだと。
しかし、執筆開始からまもなく、ずっと応援してくれていた方が鬼籍に入られ……。読者も私も、いつ死んでしまうか分からないことに気が付きました。奈緒の物語を読者に届けられない可能性もある、と。だから今やりたいことを、今できる最善のクオリティでやりきろうと、第二幕は復讐の物語になりました。外伝的に見えてしまうのは、そうやって展開を繰り上げ、奈緒を中心に持ってきたためだと思われます。
キャラクターにはそれぞれ過ごしてきた人生があり、考え方があります。彼らは作者と別人なのですから、全員の意見が同じになるはずがありません。同じ意見でもそこにたどり着くアプローチが違います。復讐への考え方も、多様であるべきです。主人公にはそういった意見たちに触れ、自分なりの答えを出させてあげたかった。
上手くその違いを描けたかは分かりませんが、何やらお役に立てたなら幸いです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
第二部完結、お疲れ様でした。そして有難う御座いました。
私にとっては、カクヨムに登録したての頃にこの物語に出合わせていただき、その縁に今も感謝しきりな令和二日です。
奈緒ちゃんが生きてくれて良かった……!
私のイチオシはやはり真信(シンシン)でしょうか。彼がこれからどの様な道を歩き、そしてどう苦悩と葛藤を乗り越えて行くのか……ある意味で彼の成長物語でもある様に、感じている節があります。
静音さんはとても良いキャラで、物語へ素敵な彩りを添えている印象です。もっとポンコツ面を出しても良いのよ?
そして深月ちゃんはいわずもがな。
あ、でも源蔵さんも捨てがたい……!!
さておき、ふと気になって見てしまったのですが、ここまでゆうに33万文字。しかしまだまだ彼らの活躍を期待して止まない一ファンでございます。
またいつかお会い出来る事を祈りつつ。
ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
33万字……そんなに書いてたんですね(苦笑)。長い旅路にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
真信君推しありがたいです。共感されるタイプの主人公じゃないと思っているので、真信を好きと言ってもらえると親の心持ちで嬉しくなります。
静音さんがポンコツでいられるのは周囲が平和である証なので、今後そうなっていくといいなぁと私も願っております。みんな幸せになってほしい。そして源蔵さんには最後まで悪役でいて欲しいとも思いつつ……。
ここまで続けることができたのも、皆様の応援あってこそです。ありがとうございました!!
最初に思い付いたのが「好きです」の場面だったんですね。
あの場面はよかったです( ≧∀≦)ノ
女性陣だと、奈緒ちゃんがすきですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
「好きです」の場面、私も力を入れて書いたのでそう言っていただけると嬉しいです。
やったー、奈緒ちゃん好きになってくれた人がいた! ありがとうございます!