フライハイト
私たちの生きる世界とは、すでに「自明」となった世界である。
この世界線において、ただ直向きに真理を突くものはなにかと考え続けることほど、孤独なことはない。自明な世界、つまり路傍に於ける暗がり、路地裏、slumのなき世界の中にあって、それでもなお日陰を探すようなものだ。ただ世界とは平坦な一本道であった。草木の繁茂すら、そこに寄り添う影すらも予告されていたものである。そこでなおも異端で在ろうとすることは、陸にいながらして溺死すること、地上にありながら縊死するようなものである。
炉辺に佇みながら、無駄な肉を削ぎ落として、煙のように漂えるだけの人生でありたいと願った。
ピエリアの薔薇(詩・散文) 三津凛 @mitsurin12
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