あとがきと解説ですが、いつもの二人と特別出演のこの人なのです

夏美:夏美でーす。

翠:翠でーす。

玲香:玲香でーす。

夏美:二人合わせて美少女メイドシスターズ……じゃないね。今回は。

翠:はい。最終回にオミットされた遠山玲香准尉に来ていただいております。

玲香:最後の最後でボクをのけ者にするなんて酷いんだから。もう。

夏美:そうだよな。空気読めよな。この馬鹿作者。

翠:まあまあ。せっかく完結まで頑張って書いたんだから、馬鹿は省略して普通に作者様で行きましょう。

夏美:それもそうだな。

翠:遠山准尉は只今、宇宙軍士官学校で絶賛しごかれ中なので、最終回には出席できなかったのです。残念。

玲香:ボク、士官学校なんて行きたくなかったんだけどな。でも、卒業した後イケメン様の副官になれるかも?って話だったから頑張ったのに……何でプロキシマ・ケンタウリに行っちゃうんだかこの人は!!

翠:それはお気の毒でした。

玲香:ぐすん。

夏美:しゃあないね。じゃあ解説いってみようか。

翠:まず、この物語では霊界、霊魂、転生輪廻に関しては、普通にあるものだとして何も解説してません。また、肯定する根拠なども一切挙げていません。

夏美:そうだな。こういう形而上の事柄は議論して結論が出るものでもないし。

玲香:だから、そういう設定だってさらりと流してくれたらいいと思うよ。

翠:さらりとです。お願いします。次は作中のロボットについてです。玲香さんお願いします。

玲香:はい。元々人型機動兵器のことはモビルフォースと呼んでいました。人の動きを間接的にフォローする機構で操縦していました。根本的に複雑過ぎ大きく重い機体だったのです。そこで、人間の意志に素直に反応する事、機構を簡素化する事を目的として開発されたのがDDDです。

翠:DDDはDirect-Drive Dollの略です。作中では人型機動兵器、DDD、トリプルDと三種類の呼び方をしていますが全て同じ意味になります。

夏美:統一しろって話だよな。これは、操縦者の霊体と操縦系統を接続することで、機動兵器を操り人形のように操縦できることから命名されたんだ。

玲香:その結果、機体の軽量化、稼働時間の大幅な増加、ペイロードの増加等、大幅に性能が向上しました。最も顕著だったのが、操縦者の意のままに動く機敏な運動性能です。従来のモビルフォースと比較してこの点は極めて優秀です。ただし、操縦者との相性問題があり、そこは訓練では培われません。

翠:素質が大きいのですね。

玲香:そう。だからボクのような天才肌の操縦者が重宝されるんです。

夏美:どの位強いんだ?

玲香:模擬戦での話ですが、斉藤大尉とは27戦24勝2敗1分け。第1部に少しだけ登場した佐藤中佐とは7戦6勝1敗。他の操縦士は相手になりませんでした。100年に1人の逸材だと言われています。

夏美:その天才少女を全く相手にしなかったネルソンって何?チートが過ぎるんじゃないの?

玲香:地上で対戦した時はDDDの性能差が激しかったので完敗でした。そして、ネルソンは先読みする特殊能力を持っていたようなので、同じ性能の機体で対戦しても勝つことは難しかったと思います。

夏美:そのネルソンをやっつけたのがイケメン様こと秋山大尉なんだな。

翠:そうですね。小惑星掘削用の巨大ドリルを装備した特殊改造艦で玲香さんと一緒にぶつけてしまいました。

玲香:ボクにぶつけるなんて思いもしなかった……トラウマになるくらいショックだったよ。

夏美:その誰もが思ってもみなかった一手が先読みの能力に勝ったんだろ。

玲香:そうなんです。だから文句言えない。

翠:ワープの特殊な航路設定も勝利の要因でしたね。

玲香:ワープ突入と回帰の向きを真反対にできるなんて、未だに信じられないよ。

翠:そういう設定が可能だったという事なのです。最初から掘削で小惑星を破壊しなかった理由もここにあります。地球に向かって20㎞/sで飛来してくる小惑星に対して、軌道を同期させるのにかかる時間とエネルギーコストは莫大なものとなります。ランスはこのエネルギーコストを運動エネルギーとして小惑星破壊の為に使用しています。

夏美:なるほどね。もう一つ解説しないといけない事がある。電磁波シールドと重力波ピンガー。

玲香:電磁波シールドはその名の通り電磁波を吸収する装置です。ただし、内部には電磁波が届かないので何も見えなくなります。つまり、相手から姿を隠せるけれども自分も外が見えなくなる装置なのです。

翠:レーダーと可視光、赤外線などの探知から身を隠すわけですね。しかし、外も見えなくなる。では何故その電磁波シールドの中から正確な攻撃ができたのでしょうか?

玲香:それは、微細なアンテナをシールド領域外へ出していたんですよ。それでこちらの動きを把握していたのです。それと、空間の微細な振動を捉える装置を使用してました。これは重力波探査です。パッシブソナーのような感じで位置情報を取得します。

夏美:なるほど。それで巡洋艦ラバウルは重力波ピンガーを連発していたんだ。まるでアクティブソナーだな。

翠:潜水艦対水上艦の戦いを宇宙空間で再現したみたいですね。

玲香:そうです。あ、すみません、そろそろこれ読まないと。ボク、作者から手紙預かってるんだ。

翠:そうですね。お願いします。

玲香:じゃあ読むよ。「この度は、私の未熟な作品を最後まで読んでいただきありがとうございました。読んでいただいた方、応援してくれた方、評価いただいた方、みなさんに感謝いたします。皆様のおかげでこの長編を完結できたと思っております。ありがとうございました」以上です。

夏美:簡素だな。

玲香:シャイなのでは?

翠:そうかも。しかし、自分で挨拶したことは評価しましょう。普通は他人にやらせますから。

夏美:だよな。あ、そろそろお開きの時間だって。

玲香:え。もう終わりなの?ボク話し足りないんだけど。

夏美:我慢しなよ。空気読めって。

玲香:むう。残念。

翠:もう別れですよ。皆さんありがとうございました。

夏美:みんなありがとな。ホント感謝してるよ。

玲香:ありがとうございました。さようなら~

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

遊星迎撃隊―Starship Breakers 暗黒星雲 @darknebula

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ