狩人の目
「こらっ健一! ゲームで遊んでばっかりじゃダメでしょ!!」
お母さんはおかんむりである。頭から角を生やし、いつまでも遊んでいる息子の健一に雷を落としている。
「まって、もうすぐで終わるから。相手強いんだよなー」
健一はお母さんの方を見ることすらせず、ゲームに没頭し続けている。遊んでいるゲームは、対戦型の銃を撃ち合うゲームだ。オンラインで見知らぬ誰かと対戦中で、そこにお母さんが挟まる隙間などない。
「違うでしょ、健一! ……お母さんは遊んでばかりいちゃダメ、と言ったのよ」
お母さんは低い声で言った。
「……わかったよ、お母さん。遊びじゃなきゃいいんだろ?」
健一の目の色が変わった。獲物を狩るときのハンターの目だ。もはや彼のゲームは遊びではない。本気の殺し合いである。こうなってしまえば最後、勝敗は決まったも同然だ。
さて、この少年について少し語りたい所だが、語り終える前に決着はついてしまう。全て語るためには時間が足りない。そのため、余裕があるときに追々語っていくことにしよう。まあ、仮にそんな余裕があればの話だが、な。
それは、すかしっ屁のような 亀虫 @kame_mushi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。それは、すかしっ屁のようなの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます