救いのない絶望の価値観

初めてレビューをします。
主人公が最後まで人々に歪な正義感を押し付けられ、最後の最後まで救われない物語。


普通の感覚では異常とも言える復讐心に、敵味方問わず周りから穴だらけの正義感を押し付けられ続ける主人公の足跡を考えるとやはり、彼には爪の先ほども幸せな時間がなかった。
そもそも一度絶望し生を諦めた人間が違う地で生まれ変わり、更に最初に同じ以上の迫害を受けた時の心情は絶望はいかほどであったのか、最早察することもできない。
彼はずっと孤独で在り続けた。

全てに絶望し、自殺し転生してもなお理解者のただの1人も表れない。そして主人公を迫害し見捨てたものたちだけが幸せになる。そんな物語。
読者に考えさせてしまうのが良い小説であるファクトの一つであるならなら、その点だけでも文句はない満点の小説。
これが作者の狙いであれば中々に性格が歪んでると思うが、それも含めて素晴らしいと思う。
この作品は最高最悪です。

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