引きこもりは異世界最強だった!?
@miyapon0617
第1話 プロローグ
「誰か! そいつを今すぐ射殺しろ。構わん、責任は私がすべて持つ」
大都会は混乱の渦に今まさにまきこまれていた。至る所で民衆の罵声や、やじ、悲鳴が聞こえる。
おおよそ10人くらいの警官が、俺の周りを囲んだ。刃渡り30cmほどの包丁をがむしゃらに振り回していた頭のいかれた俺に銃口が向けられている。ただ、刃先は新品そのものように綺麗な銀色にかがやいている。血の色一つありはしない。パニックに陥った俺が人殺しする勇気などあるはずない。
だって俺は――――
「引き男ー! 何やってんの。 今日は大学の入学式でしょう。 早く支度しなさい!!」
母ちゃんの怒号が、リビングから2階のベッドまで響いてくる。俺は母ちゃんと生まれ来てからずっと二人で暮らしている。父親とかいう存在は俺が生まれたすぐにいなくったらしい。母ちゃんに何度聞いても、死んでいないのよ と言われるが、にしたって、父の遺影が家にないのは不自然だろう。
あまり詮索するのも母ちゃんにとっても酷な事だろうとそれ以来深入りするのはやめた。
高校時代は、悲惨だった。
主にこんな変な名前のせいで...
「引き男って、将来引きこもりになるんじゃね」
「どんな気持ちで名付けたんだろうね。プークス」
みんなから、いじられ時には暴力まで振るわれた。
ヤンキーに「便器の水飲め」 と言われた時には流石に死んだほうがましだと思たぐらいだ。
結局、友達なしコミュ障は、2年留年してやっと卒業の日を迎えた。
大学は、Fランしか頑張っても入れなかった。
それよりも、学校が終わって一安心したときのほうがすごく嬉しかった。
引きこもりは異世界最強だった!? @miyapon0617
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