中学生が本気で考えた人生にとって大切なこと
@Norihiro
ある日の夢
僕は、バレー部の中学生。
そんな僕が、ある日見た夢の話だ。
その夢は、悲しかった。
所詮夢だから、色々とおかしい。
まぁ、気にしないで欲しい。
僕は、とある4人家族と暮らしている。
ある日、僕の携帯に
「来月の3日の、24時に、お亡くなりになられます」というメールが来た。
このメールは、既読するともう二度と見ることは出来なかったし、親に見せようとその画面のまま行くと、必ずバグって消えた。そして、例の日に近づいて来た。
例の日は、何故かバレー部が集まって様々なことをする日だった。
来月が今月に変わる頃。家に手紙が届く。
中の手紙には、
「近づいてまいりましたね。準備は、よろしいでしょうかね?
3日の24時までに、やりたいことをしておいてくださいね」
とのこと。またその手紙は、親に見せることが出来た。調べて見ると、その手紙が来た人は、ぽっくりと死んでしまうらしい。
その手紙は、死んだタイミングで、消えてしまうらしい。
怖くなった。死にたくなかった。
そして、その日が来てしまった。
僕と親以外みんな楽しんでいた。
夜まで続いた、それは僕の親がテキトーな理由で、延ばしてくれたから。
23時45分
辛くなった僕も親も泣いた。勢いで話した。みんな驚いて手紙を見たそして、ネットのたくさんの記事を見せた。嘘だと皆がいいながら不安そうな顔になった。
先輩のお母さんが、楽しんだ記念に、みんなで写真を撮ろう、と言い出した。
みんなで笑顔で写真を撮った。あと一分。
みんなで、楽しい話をした。生きてるうちの話を。そして、死んだ。
気がつくと、ホテルのVIPフロアのような場所にいた。エントリーナンバー1102番に、僕の名前があった。西城さんなどがいて、そういう人たちは、皆、後悔していた。
カウンターの人に話かけた
「僕、死んだんですか?」
と問うカウンターの人は、
(ええ、お伝えしましたよね)
と言った。続けて
(もう2度家族に会いに行くことができますよ!)
と言った。半日間が、2回らしい。
すぐに、1回分使って会いに行った。
葬式も終わって、落ち着いた頃らしい。
親は、びっくりした顔をしたが、あまりあたふたせずに抱きしめて、
「ごめんね!もっと色々すれば良かったね」って言ってまた抱きしめた。
色々話した5時間くらいたったかな?
死んだ後の、葬式とか悲しさとか、
僕が行くところとかルールとか、僕が成長するまでの話、これからのこととか。
それから、母のご飯を食べた。ちょっと苦くなったお茶も、どこか懐かしい感じがする。
気がつくと、外は暗くなっていた。今日は、雨らしい。なんか寂しいこれが終わるとあと1度しか会えないんだな。
あと1回は、考えて会いたくなったらおいでと言われた。
(ずっとあっていたいのに。)
なんでだろう親と寝たかった。だから、親と寝た。無駄と言えば無駄だが、片目を開けて親の顔を見ると、ちょっと怒ったような寝顔でガーガーうるさい父がいた。
途中息がとまるので心配しながら。
反対を見ると、母が、寝た振りをしていた。寝れないのだろう。何度も時間を確認しては、ため息をつく。そして、妹を見るとまだ、寝ずに不安そうな顔をしていたが、僕の顔が見えると急に変顔をしていた。やっぱり頭がおかしい。隣の部屋から、「ドロボードロボー」と、おじいちゃんの声。見てみると、寝言だった。僕が帰って来たから疲れてんのかな?
そして、帰らなければ行けない時間になった。母がそっと言った。
「いつでも帰っておいで」
また気がつくと、VIPフロアのような場所に、帰ってきた。西城さんなどは、もういなかった。寂しい気持ちになりながら、カウンターの人に、帰ってきたということを伝え、一時的な僕の部屋に入った。
テレビには、成長過程の様々な動画があった。そして、僕の葬式の動画も。
あの不思議なメールは、僕からも送れるらしい。しかし、1日に1度だけ、返信の受信も出来ない。
1週間以内でしか、会いに行くことが出来ないし、その後は、新しい人生を始めるらしい。
「明日会いにいく」と、メールを送り明日の、10時頃に現実世界に戻った。
また、馴染みある家にいた。みんなで待っていた。今回は、妹とも沢山話したが、楽しい時間というのは不思議で、ものすごいスピードで、過ぎ去っていく。
みんなで、話して。写真を見て。散歩して。公園へ行って。花火をして。
そして、最後の1時間。
家族と、二度と会えないのが、嫌で嫌で嫌で嫌で、ひどく泣いた。写真にも映らない僕は、何も残すことが出来ない。みんなの記憶の中にしかいなくなる僕も嫌だ。
泣いた泣いた。
そして、気がつくとまた、VIPフロアのような場所にいた。カウンターの人に、帰ってきたということを伝えると、
(お疲れ様でした)
と言われ、来世のことについての説明があり、僕の人生が終わった。
後悔した。今まで生きてきた人生に。
「大丈夫?」
その声は確かに母だった。そうだ夢だ。
自分は、泣いていた。
こんなに、生きていたいんだ。この人と、離れたくないんだってやっとわかった気がした。夢で良かった。
ちょっとしかない人生なんだから、沢山話して、愛しながら生きよう!
それは、恥ずかしいことなんかじゃない。
生きている、人間として当然の事だ!
全てを愛し、時に悲しい気持ちになったり、悔しくなったり、怒ったり、でも生きていることに誇りを持って。
生きるそれが、人生であると思う。
END
中学生が本気で考えた人生にとって大切なこと @Norihiro
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