45.桜色のレプリカ 感想
こちら「このラノベがすごい2018」をざっと眺めていて、知らないタイトルだったのと、あらすじが気になったので読んでみました。
作者の翅田先生は大学在学中の2007年に『カッティング 〜Case of Mio Nishiamane〜』で第1回ノベルジャパン大賞佳作を受賞、デビューした作家さんだそうです。
◆タイトル『桜色のレプリカ』
◆作者 翅田大介
◆イラスト 町村こもり
◆レーベル HJ文庫
◆発売日 2017/08/01
◆感想
六方カザネはこの「学校」の文学教師である。ある日、理事長の二階堂イツキに呼び出され奇妙な依頼を受ける。
個性的な女生徒たちに囲まれるカザネが受けた依頼、その驚くべき内容とは?
この学校に、一人だけ「本当のヒロイン」がいる!? ――というお話。
最初にタイトルと表紙を見た時は切ない系の日常ミステリーかな? と思いました。
それから、はじめの方を読んでちょっとエッチなハーレムラブコメかな? と思い……読み進めたらいきなりSFアクションバトルになったのでびっくりしました!
ですが、ここからがこの作品の面白いところ。
隕石によって宇宙からタンパク質を変質させる物質「エプリオン」がやってきて人間は次々に感染。
汚染を免れた人類は地下シェルターにのがれ、地上にはエプリオンから人類を守るため戦闘用珪素生命体「レプリノイド」が配備された――ということが明らかになるのです。
「レプリノイド」の中に紛れている人間を探せ、という任を受け、人間を探し始める主人公カザネなのですが、「人間」を巡って試行錯誤するところが面白かったです。
SFって、突き詰めると哲学に行き着きますよね。人間とは何かとか、人間とロボットの違いとか。
そして一巻ラストの衝撃展開。
えええええええ!!
これ、続きどうなるの!?
と思って、思わずその場で二巻を買ってしまいました笑
そして二巻も予想外の展開に驚きましたが、ただ驚きの展開ってだけじゃなく、ちゃんと理にかなっていてストンと腑に落ちました。ラストも爽やかで余韻があって素敵。
これ、もうちょっとSFだって分かるようにしたらもっと刺さる人に手に取って貰えるんじゃないかな~
逆に日常系ラブコメだと思って手に取った人はがっかりかもしれないし……
戦闘用ボディースーツ姿とか武器とかせっかく格好良いんだからこれを表紙にして全面に押し出せばいいのに!!
珪素生命体、地下シェルター、終末世界……そんなワードにビビッとくる人にオススメ!
◇六人の「赤ずきん」のなかに「狼」がいる!?
『六人の赤ずきんは今夜食べられる』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886023932
◇失った記憶と図書迷宮の謎
『図書迷宮』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886142028
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