36.涼宮ハルヒの憂鬱 感想

 昔夢中になっていたのですが、紹介のために再読。


 読んだことのない方も名前だけは聞いたことはあるのではないでしょうか。


 一時期はラノベの代名詞的な存在だった名作で、第8回スニーカー大賞受賞作です。


 ちなみにスニーカー大賞で大賞が出たのは第3回の『ラグナロク』以来だったとか。


 世界15ヶ国以上で発売され累計1800万部突破。第1回「このライトノベルがすごい!」でも1位を獲得。


 今の10代なんかは知らないかと思いますが、2006年にアニメ化された当時は凄く流行ってみんなダンスを真似したりしてましたね。


 運動会で「ハレ晴れユカイ」を踊ったり文化祭で「God knows」を歌うバンドがあったりして。


 みんなこぞって「歌ってみた」や「踊ってみた」で動画投稿したりして。ニコニコの全盛期でしたね。


 私は踊りが下手なのでしませんでしたが……思い出の一ページです。


 ハルヒが流行ってからラノベ原作のアニメがどっと増えたり、テレビCMになったりその影響は物凄かったです。


 2000年代を代表するラノベのうちの一つなのではないでしょうか。


◆タイトル『涼宮ハルヒの憂鬱』

◆作者 谷川流

◆イラスト いとうのいぢ

◆レーベル 角川スニーカー文庫

◆発売日 2003/06/01



 夢見ることをやめ、常識的で普通の高校生として生活を送ろうとしていたキョン。


 だが、高校に入学して一発目の自己紹介で事件は起きた。


 後ろの席にいたハルヒが「ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたらアタシのとこまで来なさい」と滅茶苦茶すぎる自己紹介をしたのだ。


 席が近いと言うことでうっかり彼女に話しかけてしまったキョンは、なぜかハルヒが作った同好会、SOS団(世界を、大いに盛り上げる為の、涼宮ハルヒの団)に無理矢理入部させられる。


 キョンをSOS団に入部させたハルヒは、ほかの部員も探しに行くが、適当に集めた団員たちには、実はそれぞれ秘密があって――というお話。


 改めて読みましたが、「やれやれ系」の原型とも言えるキョンの語り口に引き込まれました。


 実は昔はちょっとウザいと思ってたんですが、今読むと凄く読みやすいし物語に引き込まれて、凄いなぁと。


 ハルヒ、長門、みくる、古泉といった魅力的なキャラクターたちにも惹かれます。


 だけど、キャラ萌えるラブコメというだけではなく、次々にばら撒かれる謎や伏線回収、構成の良さも見事です。物書きには大いに参考になるのではないでしょうか。


 流石に昔の作品だし、古くなってるのだろうと思っていましたが、全く時代を感じさせません。今読んでも圧倒されるし、感動できます。


 もちろんアニメの出来の良さもあるんだろうけど、流行ったのが分かるなあ、これ。


 ラノベをあまり読んだことがないという方にもオススメ!



◇同じく2003年発売の作品

『半分の月がのぼる空』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886298273


◇主人公の独特な語り口が好きな方は……

『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886256267


◇SF×ボーイ・ミーツ・ガール

『フルメタル・パニック!』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885969256/episodes/1177354054886267577


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