〜2日目(後編)〜

ギルドに向かう途中にリンネはジョブについて詳しく説明してくれた。


「このワールドにはジョブの階級が6つあるのよ」


「はぁ…」


「1次職、2次職、上級2次職、3次職、上級3次職、独立職」


「ほぇ~、沢山あるんですね~」


「1→2次職はいわゆる進化のようなものよ、上級2次職というのは2次職同士をくっつけたものね、簡単に言うと」「独立職は限られた人数のみがなれる、スペシャルなジョブよ」


「どんなのですか?」


「その職のトップクラスに君臨し、かつ政府に認められたもののみが新しいジョブの開発に関わることができるの、今なら4次職と上級4次職の開発のことね」


「すげぇ…」


「まだ詳しくはわからないわよね」


「そ、そうですね」


「まぁ、ほかのことも追々説明するから大丈夫よ」


「ありがとうございます」


そうしてしばらく歩くと3階建ての屋敷のような建物に到着した。



「ここが私たちのギルド、ギショールよ」


かっこいい…建物に見とれながらも、これからここで暮らすんだという実感が湧いてきた。


「ほかのメンバーや中を紹介するわ、ついてきて」


そう言われ中に入っていくと1階のリビングに4人の男女がいた。


「お!新入りかリンネ!」


勢いよく聞いてきた男はクルセイダーのリク、剣士の2次職だ、よろしく!


と握手を求めてきた。


「よ、よろしくです」


「2人目はザティール、あなたの先輩にあたる子よ」


「ザ、ザティールです、よ、よろしくお願いします…」


「ど、どうもこちらこそ…」


「ザティールはウィッチの2次職で黒魔術師よ」


「よ、よろしくね…」


「これからお世話になります」


「3人目は2次アーチャーのレイよ」


「はーい!レイだよー!よろしくね!」


「よ、よろしくお願いします!」


レイは小柄で元気いっぱいの女の子といった印象だ。


「そしてこの子はウチの財務担当のカオリよ、たいていギルドには戦闘部隊とは別に情報屋や財務といったギルド管理部門が設けられているわ」


「カオリですぅ。よろしくですぅ」


「カオリさん、よろしくです!」


「ギルドのメンバーはまだ2人いるんだけど、その2人は今調達班として戦地に向かっているわ、じゃああんたも紹介済ませちゃって」


「はい!ウィッチ見習のユウキです!よろしくおねがいします!」


「おー!ユウキ、お前ウィッチか!すげえじゃん!やったなリンネ!」


「そ、そうなんですか?!」


聞くところによるとウィッチというのは誰にでもなれるわけではないらしい。


「今うちのギルド魔術師系足りてなかったのよ~(笑)」


リ、リンネさんなんたる策士…!


「ま、まぁ頑張ります…!」


「そうそう、ギルド、ギショールの運営目的として、名だたる大会でのタイトル獲得とともに健全な運営管理よ、ギルドの一因になる自覚をしっかり持ってね」


「はい!」


「じゃ、今日は歓迎会だ!!レイ!食料揃えに行こうぜ!」


「ヤッター!ユウキとザティールも来なよ!」


「私は大丈夫…」


「せっかくだし行かせてください!」


「レイ、リク、ユウキ、しっかり気を付けるのよ、あまり変な所行かないでちょうだい」


「わぁってるって!さ、行くぞお前ら!」


「おー!」




しばらく話しながら歩いて、街に着いた。


「食料調達って狩りとかじゃなくて普通に買うんだ(汗)」


「お!狩りでもよかったけどまだオメェ、初心者だからよ!高くつくけど買ったほうがいいだろ!」


「えー!レイもモンスター狩るのかと思っちゃったじゃない!もー!」


「わりぃわりぃ」


こうして3人は買い物をした。


その途中には闇市のようなものや葉の取引が唯一できる中央銀行の前を通った。


横をすれ違った違うギルドの戦士がやけに大きく見えた。


初めて来たときとは少し違う感覚だ。


「じゃ、食料揃えたし、帰るか!」


「はい!」


その日は歓迎会ということで大いに騒いだ!


レイさんとは狩りについての話をし、リクさんとリンネさんにはギルド戦や大きいギルド対抗大会でのタイトルなど、ギルドのことについて話した。


ザティールさんともぎこちなかったが魔法のことについていろいろ聞いた。


この世界に飛ばされてからは間違いなく一番有意義な夜になった!

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僕がMMORPGの住人やってるって?!?! @yu_sho_jo

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