『奇跡の少女』
ユーリアの言葉に、その場の空気が変わった。憐れみなどではなく、少々呆れが混じった嫌な雰囲気だった。
「なあユーリア、いい加減に……」
「私は今まで村では嘘ばかりついていました。だからだれも私の話を信じてくれないのは当たり前です。だから、これから先は真実ばかりをお話ししようと思います」
有無を言わさないユーリアの口調に、村人は一瞬沈黙する。
「私が今までお話してきた奇跡は全て作り話です。実際にはなかったことを、私が体験したということにして考えた創作にすぎません」
きっぱり宣言したユーリアに、大人たちは少し動揺する。大きく驚いたのは子供達だ。ユーリアが何を言い出すのかと、身を乗り出してユーリアの声に耳を傾ける。
「みんなが喜んでくれるのがうれしくて、讃えてくれることが誇らしくて、毎晩のように頭を悩ませて考えた作品。いわば小説です。それを今まで、まるで本当にあったかのように話して嘘をついていました」
大人たちが額に手を当てた。
そんなことははじめから知っている。知った上で……創作だと分かった上で、小説の朗読を聞くような感覚でユーリアの話を聞いていたのだ。だって、奇跡なんて本当にあるはずがないのだから……。
しかし子供たちは違う。子供たちは真実ユーリアが奇跡の少女で、実際に奇跡を体験し、それを話していたのだと考えていた。
別にそれでいい。子供は夢を見ていても許されるのだ。月にはウサギがいて、狸は人間に化け、悪いことをすれば神様が罰を下す。そんな不思議で楽しい、夢を見ていてもいい時間なのだ。
いつかは子供たちも大人になり、いやでもそういう時間は終わってしまう。そうなったときに、「ああ、ユーリアの話は創作だったんだな」と気づいて思い出に変える。子供のころの甘酸っぱい記憶として吸収される。
だが、こんな形で暴露してしまっては……。
「嘘つき!」
幼い声が一つ響いた。その言葉に、その場にはさらに気まずい空気が流れてしまう。それでもユーリアはひるまなかった。
「そうですわたしは嘘つきでした。今まで皆さんに、ずっと嘘をつき続けていたんです。嘘をつくために、私は頭を悩ませていました。どうしたらみんなが満足してくれるだろう? どうしたらみんなを楽しませることができるだろう? どうしたら、ルトラを喜ばせてあげられるだろうかと、毎回悩むのが楽しいくらいでした。申し訳ありません」
「なあユーリア。今それを言ってどうしたいっていうんだ?」
村人の一人がユーリアにそう言った。ユーリアは迷いなく答える。
「私は真実のみを話すと誓いました。その証拠として、今まで嘘をついてきたことを明かし、それを謝罪したんです。だから、これから私が話すことは真実です」
そこでユーリアは一呼吸置く。ルトラを胸に抱き、消して逃げないと心に誓って話し始める。
「ルトラは先日、森の中に入って奇跡に出会いました。森の中で白い光に出会ったというのです。それはこの世ならざる存在であり、それ自体が奇跡の塊だったといえるでしょう」
周りの人間が顔をしかめる。真実を話すといって始まったのはいつもの作り話だ。違うのは主人公がユーリアではなくルトラというところくらい。
「ルトラはそのことに喜びました。奇跡を探し、奇跡を求め、だれよりも奇跡を愛していたからこそ、その出会いは格別の喜びだったのだろうと思います。白い光はさらにルトラに奇跡を見せてくれました。ルトラはさらに歓喜し、その日を一生の宝物とするつもりだったと想像できます」
ユーリアは視線を森に向ける。確か、あの日帰ってきたルトラとであったのはあのあたりだった。
「ルトラは上機嫌で村に帰ってきて、私たちに自分が出会った奇跡を話してくれました。しかし、その奇跡の内容が、お天気雨、枯葉が風もなく舞う、泥水が空に浮かぶといった、面白みに欠けるものだったため、誰もその話をまともに受け取りませんでした。かくいう私も、きっとルトラがお昼寝をしてる間に見た夢だと思ったくらいですから……」
ユーリア自身が、不思議な出来事などないということを知っている。だからこそ、ルトラの話は信じられなかったのだ。
「でも、今だからこそ思います。面白みがなかったからこそ、それは本当にあったことなのだと。だって、奇跡が毎回お話として面白いという方がおかしいからです。毎回話が面白いということは、面白いように考えて作られた作り話であるということの証拠ではないかと思うんです」
ユーリアは一度首を横に振った。
「話がそれましたね。そして、話を信じてもらえなかったルトラは、あれは本当だったのか確かめるために、もう一度森に入ったのです。そして、そこで崖から落ちてしまった」
その言葉に、何人かが暗い顔を浮かべた。あの日ルトラの話を笑った者たちが、自分のせいかもしれないと罪悪感にかられたのだろう。
「その頃、私は自分の部屋にいました。なぜだかルトラのことが気になり、外に出るとルトラのつけている鈴の音が聞こえてきました。その音を頼りに森を歩いて行くと、ルトラを見つけたのです」
「……おい、お前は昨日の段階でルトラのことを見つけていたのか!」
ユーリアの話を聞けばそのことに気が付いてしまう。一気にどよめきが起こった。
「聞いてください」
ユーリアは、刺すような視線で周りの人間たちを見つめてそう言った。その瞳に、人々は押し黙ってしまう。普段おとなしいユーリアのそんな態度は見たことがないからだ。
「私がルトラのそばで泣いていると、ルトラの言っていた白い光が現れました。私がルトラを助けてほしいと頼むと、白い光は言いました。これから丸二日嘘さえつかなければ、ルトラに奇跡を起こしてくれると」
「その話がもう嘘っぱちじゃない!」
ユーリアの後方から、ルトラの母親がそう声を上げる。
「さっきから聞いていれば何? いつもの妄想話じゃないの。あなたはその作り話でルトラを殺しておいて、今度はルトラを話の種にしようというの? 冒涜するのもいい加減にしないとただじゃおかないわよ!」
ルトラの母の声に目が覚めたように、周りの村人たちの中にも、ユーリアを非難する声がちらほら上がった。表立って非難しない者たちも、声には出さない者の表情にはそれが現れている。誰もユーリアの話を信じていないのだ。
それでもかまわない。今ユーリアが狙っているのは時間の短縮だ。これだけ多くの人が集まっている中で真実を話し続ければかなり時間を短縮できるはず。
明らかに死んでいる人間が生き返れば化け物扱いされてしまう? そんなことさせるものか。自分が絶対に説得してみせる。そのためならどれだけ罵声を浴びせられても負けるものか。だって、ルトラは自分にとって……。
「ルトラは私の親友です! その親友の死を、話のタネにして冒涜するなんて絶対にしません。お願いですみなさん。私の話を……奇跡を信じてください」
ユーリアは表情は決意を固めたままで涙をこぼしていた。声を張る。涙声で周りの人間に何も言えなくなったりしない。顔を上げてルトラを守るんだ。それでもユーリアへの非難の声はやまない。
「奇跡なんてないわ!」
「奇跡はあります」
ルトラの母親の声に対して、ユーリアはためらいなくそう返した。
奇跡はある。そう、それは嘘ではない。あれは四年前のことだ。
『ねえ、ルトラはどうして私のうちに遊びに来てくれるの……?』
ユーリアは引っ込み思案な性格をしていた。だから、幼いころからずっと家の中にこもって過ごすことが多かった。そんなユーリアのもとに、足しげく遊びに来てくれたのがルトラだった。
『だってユーリアちゃんと遊んでると楽しいんだもん。質問すればなんでも答えてくれるし、お家の中にはおもちゃもたくさんあるしね。それに――』
その後に続いた言葉が、ユーリアはとてもうれしかったことを覚えている。
『私、ユーリアちゃんのこと大好きだもん』
『わ、私飲み物とお菓子とってくる!』
突然のルトラの言葉に、ユーリアは照れくさくなって部屋を出て行った。机の上に置いたままになっていた、ノートの存在をすっかり忘れて……。
『お待たせ……あ、そのノート!』
ユーリアが戻ってくると、ルトラは真剣な表情で一冊のノートを読んでいた。
そこに書かれているのはユーリアが主人公となり、色々な不思議体験をする話が書かれてあった。外に出歩けないユーリアが、外に遊ぶ子供たちを羨んで書いた妄想ノートだ。
『そ、その……私みんながうらやま……』
『ユーリアすごい!』
『え……?』
てっきり笑われると思ったのに、ルトラが返してきた反応は尊敬に満ちた表情だった。ルトラはこのノートに書かれてあることが全部本当で、ユーリアが実際に体験したことだと勘違いしたのだ。
『あの……それは……』
『読んで聞かせて!』
そこに書かれているのは全て嘘。いや、嘘というよりは作り話というのが正しいのだが……。そう言おうとしたが、ルトラの表情を見ていると、言い出せなかった。
『すごいすごい! ユーリアってそんなすごい奇跡に出会ってたんだ!』
『えっと……えへへ……』
初めは戸惑っていたが、ルトラが褒めてくれたので、気にならなくなっていた。すると、今度は窓の外から声が聞こえた。
『すっげー! ユーリアってすごい奴だったんだな』
『うえ? あ……』
ユーリアとルトラが後ろを振り向くと、空いた窓から、瞳をらんらんに輝かせた子供たちが身を乗り出しているのが見えた。
『なあ、もっと広いところで話を聞かせてくれよ。みんな呼んでくるからさ!』
『え、でも』
みんな呼んでくるということは今度は大勢の前で話すということ。ルトラ一人にすら緊張したのに、そんなことできるはずがない。それ以前に、ユーリアはほとんど家の外には……。
ユーリアがそう考え渋っていると、その右手にルトラの手が添えられた。
『行こうよユーリア! みんなにも聞かせてあげよう?』
『ルトラ?』
『大丈夫、私がずっとそばにいるから!』
右手を握ったままルトラが走り出す。そこは家の外だった。遠くから人が集まってくるのが見える。でも、それはもう気にならなかった。それよりも強い感覚が、ユーリアの右手を握りしめていたから。
『さあ、ユーリアもう一度聞かせて? わたし、クジラさんの話がもう一度聞きたいな』
これをきっかけに、ユーリアは徐々に引っ込み思案な性格が治っていき、家の外に出て遊ぶことも多くなった。遊ぶ友達も増えていき、村の人たちとのつながりもできて、ユーリアは今堂々と村の中を歩くことができている。
きっかけは勘違いだったとしても、ユーリアを外に連れ出すことができたのは……奇跡を起こしたのは間違いなくルトラのおかげだ。
だから……だからユーリアにとって、ルトラは……。
「ルトラは私にとって奇跡の女の子でした。ルトラは私を外に連れ出すという奇跡を起こしてくれました。ルトラという女の子だけが、唯一私の身に起こった本当の奇跡です! だから皆さん奇跡を信じてください」
ユーリアは必至だった。あの日、ルトラが握って連れ出してくれた右手を、今度はユーリアが握って離さない。ルトラのすっかり冷たくなっていた右手は、ユーリアの手のぬくもりで、暖かくなっていた。
「そういって、いつまでルトラのことを冒涜すれば気が済むの? いつまで……いつまで……。くぅ……」
ルトラの母親も声を枯らしていた。そんな様子を見て、周りの人間たちも、少し冷静になってきたのか、ユーリアを非難する声は減っていた。
「なあ、少し落ち着こう。ユーリアがこれだけ言っているんだ。せめて荼毘にするのは少し待ってやったらどうだ?」
「あなた達、この嘘つきの言葉を信じるの?」
「いや、もちろん信じたわけじゃない。でも、ユーリアも混乱しているんだ。友達が死んだんだから当たり前だろう? だから、一日経って、ルトラが生き返らないのを確認すればユーリアも……」
「その頭のいかれた話のために、ずっとルトラをこのままにしておけとでも言うの? 大体言わせてもらうけどね……」
『もうやめて!』
「……ルトラ?」
喧騒の中、ユーリアはルトラの声を聴いた気がした。
『こんなのおかしいよ。なんでユーリアが嘘つき扱いをされないといけないの? 私が勝手に勘違いして、私の不注意で死んだのに。それでユーリアが責められるなんておかしいよ! お願いユーリア、もういいよ。私のために、ユーリアがこれ以上ひどいこと言われるのは耐えられない……』
それは間違いなくルトラの声。消え入りそうな小さな音ではあるが、ユーリアは親友の声を聞き逃したりはしない。ユーリアは目を伏せた。
「……いいんだよルトラ。私は全然辛くないもの。ルトラのためなら、私は何でもできる」
『でも、このままじゃユーリアも村に居場所がなくなっちゃうよ』
ユーリアは顔を下に向けてルトラの顔を見る。そこから声が聞こえたわけではないが、ルトラに向かって言葉を返した。
『居場所ならあるよ。ルトラの横が、私の特等席だもの』
「もういいわ! あなた達なんかもう知らない! 私の娘から手を放しなさい」
ルトラの母親がユーリアに近づいてきて手を振り上げた。はたかれるのだと理解したが、それを避けるつもりはなかった。
「ルトラは絶対生き返ります。私が助けてみせる」
「黙りなさ――」
『そろそろいいだろう』
ルトラの母親の手が振り下ろされる瞬間に、上空にまばゆい光が現れてそう言い放った。
それは人々の目に映ったようで、皆が空を見上げた。
『これだけの人数に取り囲まれ、罵声を浴びされながらも、その娘はけして逃げなかった。さらに、その娘の発言には一切の嘘はなかったと私はここに保証する。ゆえに奇跡を見せてやろう』
光はそう宣言してから全てを飲み込んで、あたりを真っ白な世界に変えてしまった。
* * *
「ルトラ! ……ここは?」
ユーリアが再び目をあけると、そこは森の中だった。それも、あの日ルトラを見つけ立ち入り禁止区域の場所。
「ルトラ? ルトラはどこに……あ」
ルトラはすぐ横に眠っていた。ルトラの頭に、もう傷はない。寝息が聞こえるから生きてもいるようだ。
次に目に入ったのがユーリアが着ている服だ。最後にみんなに囲まれていたときは寝間着だったはず。それなのに、今着ているのはやはりルトラを見つけた時に来ていたあの日の服だ。まるでルトラが生きていること以外、あの日に時間が巻き戻ったかのような錯覚に陥る。
時間が巻き戻った……のだろうか? もしかしたら、森で倒れたルトラを見つけた時、死んでいると勘違いして気絶してしまったのでは? 今までの出来事はその間に見ていた夢だったのではないだろうか? そんな考えさえ浮かんできてしまうほど、奇妙な感覚だった。
「あ、ルトラ。起きた?」
混乱しているユーリアの横で、ルトラが目を開いた。ユーリアが質問しようとして口を開く前に、ルトラが抱き着いてきた。
「ユーリア! ごめん!」
「え? ルトラ? ごめんって……」
「私見てた……全部見ていたんだよ!」
* * *
「なんで……? なんでユーリアが責められないといけないの?」
ルトラは罵声を浴びせられるユーリアの後ろで、だれにも聞こえない声を上げていた。
ルトラは死んだ瞬間から、その場で霊として漂っていた。死んだことに衝撃を受けたが、ユーリアのおかげで生き返ることができると知り、白い光とともに、ユーリアのそばをついていたのだ。ユーリアが嘘などつくはずがない。そう思っていたから、ルトラは割と落ち着いていた。
それなのに、今はユーリアが自分のせいで責められてしまっていることに動揺していた。
『こやつは健常者が聞けば、死者を愚弄していると取られかねない発言をしている。一度は止めたが聞きもしない。こうなってでも、お前を助けたいということだろう』
「そんなの嫌だよ!」
ルトラは叫んだ。ユーリアを最も非難しているのが、自分の母親だというのがなおのこと悲しかった。
「お母さんもうやめて! なんでそんなひどいことを言うの? ユーリアは何も悪くない!」
『何も悪くない……か。お前はユーリアの作り話に踊らされて森に入ったのだろう? 嘘で塗り固められた、妄想によって』
「そんな言い方をすると許さないよ! ユーリアは何も悪くない。私が勝手に勘違いしただけ。ユーリアはそれに合わせて、つきたくもない嘘をずっとついてきたんだよ。だからこれは私のせい……私の罪だ。ユーリアお願い。もうやめて……」
『どれだけ声を上げようとも聞こえぬ。死者と生者は完全に隔てられている。会話をするなど、それこそ奇跡でも起きなければ不可能だ』
だったら! と、ルトラは言った。
「だったら奇跡くらい起こして見せる。ユーリアが私は奇跡の女の子だと言ってくれた。それなら、起こして見せる。奇跡を起こしてでも私の声をユーリアに届ける!」
* * *
結果として声はユーリアへ届いた。それでユーリアが引くことはなかったが、ルトラが自力で起こした奇跡だった。
「落ち着いてルトラ。私も混乱してるの。あれは本当にあったことなの?」
「本当……だよ。たぶん。私は崖から落ちたんだし、確かに死んでた間の記憶もある……」
「でも、死んでいた間の記憶がある方がおかしい気もする……。もしかしたらルトラは奇跡的に軽傷で済んで、気絶してる間に夢を見ていたんじゃ……」
「だけど、二人で同じ夢を見たりするかな……」
「うーん……」
二人は互いに首をかしげた。ありえないことが起こった気がするから、頭がそれを受け付けない。
「そうだ、ルトラ。あの光は? 白い光がもう一度現れてくれれば」
「そうだね。狸さんはどこかな……?」
ルトラはまだ白い光の正体がタヌキだと思っているらしい。しかし今はそんなことはどうでもいい。光はどこだろう……?
「あ、ユーリア見て! あれ」
ルトラが指をさした先の地面に、イチゴが二つなった木が生えていた。その木の手前に、文字が書かれていた。
『嘘のない友情を讃える』
二人は木を見つめた後、お互いの顔を見て微笑んだ。そして二人はその木に手を伸ばす。
* * *
二人はしばらくしてから森を抜けて村に帰ってきた。すると、村の子供たちが二人の姿を見つけて、近寄ってくる。
「こんにちは二人とも。今日は二人で森の中に入ってたんだね」
「何しに行ってたの?」
ルトラとユーリアは手をつないだままニコリと微笑んで答える。
「今日は二人で奇跡を探しに行ってたんだよ」
「ルトラの奇跡は本当でしたよ。イチゴがなった木を見つけましたから」
ユーリアの言葉に、子供たちは目を見開く。
「ほ、本当!? 見せてよ」
「これがその木だよ」
ルトラが小さな木を一本子供たちに見せる。しかしその気にイチゴはなっていなかった。
「? イチゴなんてどこにもついてないじゃないか」
「それはそうですよ。だって……」
ルトラとユーリアはお互いを見あって声を合わせる。
「「食べてしまったから」」
子供たちがその返事に「なんだー」と答えて笑った。それにつられて二人も笑い出し、その場に笑い声がこだまする。
二人は木を村に植えて大切に育てた。その木はもうイチゴの実をつけることはなかったが、今でも村を見守るように生きているという。
奇跡の少女 -ホワイトライト- 鳥無し @torinashi
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