第24話獣の兄弟

「行ったな」


 ラシルは、弟に話しかける。


「ああ、じゃあ派手に囮になるか。二人が遠くに逃げられるように」


 シリルは、屈伸を始めていた。


 どうやら、この建物を壊すつもりで大暴れするらしい。地下にもぐった子供たちには影響は出ないだろうが。


「シリル」


 ラシルは、弟の名前を呼んだ。


「最後まで生き残るつもりで戦うぞ。俺達も、誰かの人生を台無しにして生きているんだからな」


 ラシルの言葉に、シリルは驚く。


 だが、その言葉に微笑みで返したのであった。


「ああ、生きていこうぜ。兄貴!」


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ゾンビと猫と人間と 落花生 @rakkasei

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