人はなぜ動物に餌をあたえたいのだろう?

多分、これは人間の本能に近い部分だろう。
いくら、それは悪であり、その子のためにならないよ、と理にかなった説明を重ねても、餌をやりたい人は腹を立てるだけで、納得しない。
喜んでいるんだからいいじゃない! で、自分を正当化してしまう。
いくら禁じても、説明を重ねても、動物に餌をやる人は「自分が正しくて間違ったことをしている」とは、絶対に思わないのだ。

動物にとって、餌はアヘンやヘロインのような麻薬に違いない。
栄養価が高く、美味しいものの味を覚えてしまった野生動物は、都会生活を送りたがり、人間の生活領域を脅かす。
都会を闊歩するイノシシを見て、人はああここにも自然が戻ってきたのだろうか? などと、甘い夢を見るかもしれない。
だが、人間の子供は突進してきたイノシシの牙にかかり、怪我をするだろう。

ちょいとレビューから話は脱線しましたが……。
動物と人とが共存することにおいて、とても深刻な問題になっていること、それをわかりやすく訴えるお話です。

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