〜第4章〜研究開始
そして、次の日の六時。私は千草さんに起こされた。
「おはよう。こんな早く起こしてごめん。早めに始めた方がいいかと思って。」
「おはようございます。わかりました、準備して行きますね。」
私は着替えたり、髪を溶かしたりと急いでいろんなことを終わらせて、千草さんの元に行った。
<hr>
「すみません、遅くなって。」
「別に問題ない。それじゃ、みんな揃ったことだし始めるか。」
そしてメガネの作成が始まった。部屋には三人いて私、千草さんそして...
「そういえば、そいつは中紅なかくれだ。昨日言った部屋から出てこないやつだ。」
「千草!部屋から出ないことはないよ。ただゲームで忙しいだけ!」
千草さんの言葉に反応している彼。
『昨日、神楽さんが言ってた人か。』
「君が遥ちゃん?俺、中紅。よろしくな!大体ゲームで忙しいけど、なんかあれば言って。千草の奴お前のこと嫌ってるみたいだし?」
「おい中紅。勝手に俺が嫌ってるみたいなこと言うな。深藍さん、俺は別にあんたのこと嫌ってなんかないからな。」
私は2人のやりとりにクスクスと笑った。
「お2人は仲がいいんですね。羨ましいです。それより早く始めましょう。」
千草さんは何か不機嫌そうだった。
「ああ。そうだな、始めるか。」
そうして、研究1日目が始まった。
だか、思った以上に何も出来ず苦戦していた。
『こんなにも出来ないもんなのかな?』
そう思っていると、
「あぁ!わかっちゃった!」
中紅さんだ。彼は何か分かったらしい。
「何がわかったんだ?」
千草さんが質問した。私も2人がいる方に移動した。3人とも最初は個人だやって何かわかったら合同で1つのことをやろうと決めていた。もしかしたら中紅さんの案で進めることになる。
「俺たちが見えていても、他のやつが見えていない。なら共通することは何か?俺は考えたんだ。頭の中は同じだってね。嬉しい時、悲しい時。怒っている時、悔しい時。この時の頭の中を見るのが1番いいと思ったんだ。それぞれの感情が出ている時、脳から出ているであろうホルモン的なやつの量を測ればいけるんじゃない?」
彼は早口で言った。目に見えているもの測るのは難しい。たっだら頭の中に起きていることを調べた方がいい。そう言う考えだった。
「なるほどな。それはいい考えだ。ならそれをやるには人が必要だな。能力を持ってるやつは俺たち誰かがやればいいが、問題は普通の人はどうするかだな。」
千草さんが言った。確かに、知り合いをここに連れてくるのもどうかと思うのだろう。みんながそれぞれ考えていた。「じゃあ、俺が連れてくるよ友達。この能力のこと話した奴がいるんだよね。」
案を提案した中紅さんが言った。
『能力のことを話すなんて、私には出来なかった』
「そうか。ならお願いしよう。だがここに連れてくるのもどうかと俺は思う。遠いし、あんまりこの場所に連れてくたくないのが本音だ。どこか違う場所でやろう。」
私は何も役に立てていない。何か案を出さないと。
「どうしたの?遥ちゃん。」
中紅さんが私に聞いた。彼はいつも周りのことを見ている。もしかしたら能力で見て...
「いやいや、顔に出てるからな?何か悩んでるんでしょ?言ってみなよ。」
図星だ。でも、私は目迷惑かけたくなかった。今まで通り思っていたことは隠しておこう。
「いえ、なんでもないです。心配かけてすみません。」
「そうか。それならいいんだけど。」
それでも彼は納得いかないようだった。
「俺場所考えておくよ。器具とか持ってその場所行くから、ここからも俺の友達からも近い方がいいよな。」
「ああ、よろしく頼む。」
こうして、研究一日目が終わった。
『やっぱり私は人の役に立てない。心配かけてばっかりで。これから私はどうしていけばいいんだろう。』
こんなことを思っている時、どこからか視線を感じた。
約束の日までさよなら 星霜旭 @asahi0716
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。約束の日までさよならの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます