皆さまは、料理……しますか? 料理するって楽しいですか?
美味しくできると嬉しいですし、美味しいと言ってもらえると、それだけで楽しくなりませんか? なりますよね?
しかし、このエッセイの著者さま、料理も、そして食べることさえも、お嫌いなご様子なのです。それが、エッセイのエピローグから痛切に伝わってきます。
でも、食べないと生きてはいけないわけで……。
そこで、考えだされたのが、このエッセイに寄せられたレシピの数々。集めやすい材料で簡単に作れて、アレンジを加えるのは、作るあなたのセンス次第! ただし、味の保証はいたしませんが……?
このエッセイ、エッセイとして読むだけでも楽しいのです。この著者さま、文章のセンスは抜群です。所々に、キラリと光る一文が隠れています。
さぁ、皆さま、ここに集められた料理の数々、たぶん失敗せず作れて楽しいと思います。あなたも、思いきってやってみよう!
ただし、味の保証はいたしませんが……?
そのキッチンは、むしろ「ラボ」という呼び名が似合うかもしれません。そこで作者は人知れず「人にはオススメしない」ナゾの料理を作っています。
そのレシピを知ってしまった者は、なにか抗いがたい力に突き動かされ、その見たこともない不思議な料理を自分でも味わいたくなるのです。
このチャーミングな作品の魅力は、誰もが子どもの頃に味わったことのある、何かと何かを混ぜると何ができるという、あの楽しさです!
「レシピ」で、こんなに可笑しくて楽しい作品が書けてしまう作者の才能に感動しました。
次はどんな可愛いレシピが登場するんだろう。
あなたもきっと、やみつきになります。