そのAIには、文字がカラフルに見える。

検査官のリーに、AIデイビッドは不思議なことを問う。
これは不具合なのか、それとも。

最初の一文、デイビッドの問いで一気に物語に引き込まれます。
デイビッドの目に映り、彼の言葉で表現される世界は、色彩豊かで美しい。
検査官と検査対象という立場であれ、築かれていく関係。
なのに、外部の勝手な事情で――。

最後のリーの質問に、デイビッドは何と答えるのか。
多くの方に読んでいただきたい、素晴らしいSFです。